シドニーから3大会連続で五輪に出場した元陸上選手と、一緒に考え、議論を深めます。議論は週刊誌AERAの連載で紹介します。いただいたコメントを抜粋・要約することもありますがご了承ください。
世の中には「サイコパス(精神病質である人)」と呼ばれる人がいます。他者に共感できない、良心が欠如している、などの特徴を持ちます。通常の社会生活を営んでいますが、連続殺人犯や幼児虐待者などにもサイコパスはいるとされています。ここ数年で起きた事件にも、なんの恨みもなく人を殺すなど、一般には理解しがたい犯罪も多くありました。
ここで、仮定の話をします。
A町で、女子高生による殺人事件が起きました。近隣の高校に通学する友人の同級生を殺害したのです。犯人は「人が死ぬところを見てみたかった」と語っています。
実は殺害される1カ月ほど前、別の生徒が犯人の女子高生の家に招かれました。招かれた生徒は、犯人の女子高生が小動物を殺したことがあるという噂を聞いていました。彼女はサイコパスについて書かれた本を読んだことがあり、危険を感じて断りました。もし家に行っていたら、犠牲になっていた可能性もあります。
この話を聞いた学校側は、サイコパスと言われる人間が存在すること、その特徴やどのような衝動で人を殺すのか、を授業で話しました。それを知ることで、生徒が自分の身を守ることができるかもしれない、と考えたからです。
ところが、PTAから反対意見が出ました。サイコパスという存在を生徒に教えることで、過剰に反応し、生徒間でいじめが起きたりするのではないか。友人を信用しなくなり、関係を悪化させてしまうのではないか。また、いくらセンセーショナルな事件だったとはいえ、今後同じような事件巻き込まれる確率はかなり低いのではないか。結果、サイコパスの授業は高校生には衝撃が強すぎるのでは、という意見でした。
さてここで皆さんに質問です。サイコパスに関する授業を学校で行うことに賛成ですか、反対ですか。理由も添えてお答えください。
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