【自宅療養】同居人への感染を防ぐ8つのポイント(新型コロナ)

住宅事情から部屋を分けられない場合は? 換気はどれくらいの間隔でやればいい? 東京都が作成した「自宅療養者向けハンドブック」から解説します。
「新型コロナウイルス感染症 自宅療養者向けハンドブック」の表紙より
「新型コロナウイルス感染症 自宅療養者向けハンドブック」の表紙より
東京都

第3波到来で国内の感染者数が急増、新型コロナ感染は他人事ではなくなった。あなたも私も、いつ感染してもおかしくない。もしあなたや同居人が新型コロナに感染して自宅療養する場合、どこに気をつければいいのだろう。

東京都は、家族などの同居人への感染を防ぐ8つのポイントをまとめた「自宅療養者向けハンドブック」を1月21日にネット上で公開した。冊子版は1月下旬から自宅療養者に向けて配布する。

感染者と部屋を分けようにも、個室がなくて部屋を分けられない場合はどうすればいいのか?  換気はどれくらいの間隔でやればいいのか?などの疑問にも答える内容。東京在住だけでなく、全国の人に役立ちそうだ。

■都内では自宅療養が宿泊療養の10倍以上に

政令改正の結果、2020年10月から入院対象となる新型コロナ患者は限定された。入院対象は原則として「重度または中等度」「65歳以上の高齢者」「呼吸器疾患がある者」「臓器等の機能が低下している者」「妊婦」だ。軽症者の大部分は宿泊施設か自宅で療養することになる。

東京都が宿泊療養用として確保したホテルの部屋は1月15日現在、4574室だ。しかし「都内の最新感染動向」によると21日現在、実際に宿泊療養している人は860人。一方で、自宅療養者はその10倍以上の8927人だ。都の感染症対策部の担当者は22日、「現在は宿泊施設が満員で入れないという状況ではない。宿泊療養を推奨しているが、自宅で療養したいという人が多い」と説明する。

こうした状況を踏まえて、東京都のコロナ対策の司令塔である「東京iCDC」の専門家チームが「自宅療養者向けハンドブック」をまとめた。22ページの冊子に豊富なイラストを盛り込み、分かりやすく解説している。

■同居人がいる場合と一人ぐらしの場合の基本的な注意点

このハンドブックでは、まず基本的な注意点として以下のように促している。

<全員に向けた基本的な注意点>

・自宅療養中は、外出しない。

・鼻をかんだティッシュなどは、ビニール袋に入れ、口をしばって部屋から持ち出す。

<同居人がいる場合>

・同居人と生活空間を分け、極力個室から出ない。

・部屋を出るときは手をアルコールで消毒し、マスクを着用。

・1時間に1回、窓を5~10分ぐらい開けて部屋の換気をする。

<一人ぐらしの場合>

・部屋の消毒は基本的に不要だが、日常的な清掃をして清潔な環境で過ごす。

■自宅療養で感染を防ぐ8つのポイント

「自宅療養者向けハンドブック」より
「自宅療養者向けハンドブック」より
東京都

その上で、自宅療養中に同居人がいる場合、感染を防ぐための具体的な注意点を8つのポイントにまとめている。要約すると以下のようになる。

1.部屋を分ける

(できる限り部屋から出ないようにして、人との接触の機会を減らすことが大切。住宅事情から部屋を分けることができない場合は、少なくとも2メートル以上の距離をあけ、仕切りやカーテンでエリアを区切って過ごす)

2.感染者の世話をする人は、できるだけ限られた人に

(可能であれば、看病を行う人は1人に限定。基礎疾患がある人が看病することはなるべく避ける)

3.感染者と世話をする人は、お互いにマスクをつける

(感染者、同居者の両方がマスクを着用することで、ウイルスが広がることを防ぎます。できれば不織布マスクを着用すること)

4.感染者・世話をする人は、小まめに手を洗う

(ウイルスのついた手で目や鼻、口などを触ると粘膜・結膜を通して感染することがあるため)

5.日中はできるだけ換気する

(換気が悪いと、空気中に長時間ウイルスが漂っていることがあるため。感染者の部屋、同居人がいる部屋の窓をそれぞれ1時間に1回、5~10分程度窓を開け、別々に換気をする)

6.手のよく触れる共用部分をそうじ・消毒する

(感染している人が、手で鼻や口をおさえると、手にウイルスがつきます。その手で手すり、テーブル、ドアノブなどに触れることで、ウイルスが表面につく。そして、他の人がその場所を知らずに触り、その手で自分の口、鼻、目を触れることで感染することがある)

7.汚れたリネン、衣服を洗濯しよう

(衣類・布団や枕カバーは、下痢、嘔吐などの体液がついている可能性がある場合は、摂氏80度・10分以上の熱湯消毒をしてから、通常の洗濯を行う)

8.ゴミは密閉して捨てる 

(鼻をかんだティッシュなどにもウイルスがついている。発症した人の唾液や喀痰を拭うのに使用したティッシュや、看護に使用したものを捨てるときは、あらかじめゴミ箱にビニール袋をかけ、そこに入れるようにする)

■「自宅療養者向けハンドブック」に掲載された8つのポイントの画像集

「自宅療養者向けハンドブック」より
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東京都
「自宅療養者向けハンドブック」より
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「自宅療養者向けハンドブック」より
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