1を聞いたら10を知ったつもりで会話しない~結論を急がず1を聞き返そう~

ある程度、話を受け止めたら、自分の経験や考えも活かして相談にのると、相手に良かったと思ってもらえると思います。

突然ですが、ここでクイズです。

「ちょっと、聞いてほしいんです。

夫(妻)が最近、午前様なんです。」

目の前の人がそう言ったら、あなただったら何と答えますか。

1 ヤダー、どうしたのよ?

2 あなた浮気されているんじゃないの?

3 遅くまで家族の為に働いてくれてるのね。

4 酒?ギャンブル?仕事?

5 ええ、とか、はい、というような相づち。

もしかすると他にも答えはあるとおもいますけれど、

解説すると

1は、驚きを返しています。

2と3は、聞き手の解釈で答えています。

4も聞き手の解釈ですが、複数あり、かつ、疑問形にして、

 ABCあるいはDなの?という質問にしています。

5は、解釈も質問もしないで、相づちによって、相手の話をうながしています。

飯野は日常ですと、「何、どうしたの?」か

「仕事?」だと思うので、1か4ですね。

みなさん、いかがでしたか?

日常会話においては、ほとんどの人が2~4になると思います。

1は驚き、または理解できない場合ですね。

どうして2~4になるのでしょうか?

どうしてかというと、人間は頭が良いので、

1を聞いて10を知ろうとします。

冒頭の文を聞いたら、つまり◯◯◯◯ということかな、

◯◯に違いない、と思ってしまうんですね。

たとえば、朝の天気予報を見たら降水確率40%でした。

なんだよ中途半端だな、荷物増えるしなぁ、

でも、ずぶ濡れで外回りなんてできないし、

んー、でも降ったら買えばいいか。

朝のよくある日常ですよね。

これは自分の中のセルフトークです。

それを会話の相手にも自然にしてしまうんですね。

ちょっと、聞いてほしいんです。

夫が最近午前様なんです。

-あなた浮気されているんじゃないの?

えっいやそれはないと思うんですけど......

-あなたおっとりしてるんだから、気をつけなきゃダメよ。

-だいたい男はねぇ、女がしっかり手綱を握ってなきゃ浮気するもんなの!

はい、鮮やかに主役が交代となりました。

話し手があっという間に説得される側に変わってしまいました。

まぁ、聞き手に悪気はありませんけどね。

よくあることかもしれませんね。

思い切って、会社を辞めたいと上司(先輩)に相談したら、

切り出してすぐに「そうかー、俺もオマエぐらいのときは~」と自分の経験を語りだす。

相談に行ったら説得されて帰ってきたことって、

誰しも経験があるのではないでしょうか?

そういう経験をすると、なんとなーく相手をさけるようになるものです。

相談の始まりは、自分の結論を急がずに

受け止めてあげると、相手は話すことができます。

ある程度、話を受け止めたら、

自分の経験や考えも活かして相談にのると、

相手に良かったと思ってもらえると思います。

なんとなく避けられてること、ありませんか?

ということで、始めは1を聞いたら1を返してあげると、

あなたの株もぐ~んと上がるでしょう。

(2017年02月09日「ボトルボイス」より転載)

注目記事