「COCOA」機能停止版を配信へ。アプリを削除するだけじゃダメだった

「利用者の端末に、わずかながら通信料・バッテリー消費などの負担が発生し続けてしまう」と厚労省は説明しています
iPhone上で動作する接触確認アプリ「COCOA」
iPhone上で動作する接触確認アプリ「COCOA」
撮影:安藤健二

新型コロナ対策の切り札として、2年前から日本政府が配布していたスマホアプリ「COCOA(ココア)」が機能停止することになりました。厚労省は11月11日、機能停止のための最終アップデート版(バージョン3.00)を17日から順次配信するとを発表しました

機能停止するんだったら、わざわざアップデートしなくてアプリを削除すればいいんじゃない?と思う方も多いはず。筆者もそう思っていたのですが、厚労省のサイトをよく見てみると、単にアプリを削除してしまうと、ある問題が起きるようです。

なぜ「機能停止版」にアップデートする必要があるのか。その理由を6つのQ&Aでまとめてみました。

Q1.そもそもCOCOAって何?

新型コロナ陽性者に、過去14日間に約1メートル以内で15分以上接触した人に通知が届く接触確認アプリです。2020年6月19日に、iOS版とAndroid版がスタートしました

Q2.なぜ機能停止するの?

このアプリは、新型コロナ陽性と判定された人が自ら登録することで効果を発揮する内容でした。しかし、政府が9月26日から新型コロナ感染者の全数把握を見直しました。これに伴ってCOCOAの「効果が限定的」となるため、機能停止することになったと政府は説明しています。

Q3.「機能停止版」にアップデートする方法は?

アプリの自動アップデート機能がオンになっていれば、通信環境があるときに自動でアップデートされます。オフになっている場合は、11月17日以降にiOS端末では「App Store」、Android端末では「Google Play」から「接触確認アプリ」と検索すれば、アップデート可能です。

Q4.「機能停止版」にアップデートしたら、何をすればいいの?

画面の案内に従い、機能停止の手続きを進めていきます。この手続きの中で、以下の4項目に回答することを国は求めていますが、回答しなくても良いそうです。デジタル庁では調査目的を「今後のデジタル技術を活用した感染症対策に活かすため」と説明しています。

・利用者の年代
・利用者の通勤通学の有無
・アプリ利用開始日
・日ごとの接触通知発生回数

画面に従って操作していくと、最後にアプリの削除を促す画面が出るそうです。

Q5.機能停止せずにCOCOAを削除したらどうなるの?

厚労省によると、以前のバージョンのCOCOAではアプリを削除した後も、スマホのOS上で接触確認のための定期的な処理が作動し続ける仕様となっており、「利用者の端末に、わずかながら通信料・バッテリー消費などの負担が発生し続けてしまう」と説明しています。

そのため、簡単な操作で機能停止の手続きができるアップデート版を配布することにしたそうです。

Q6.すでにCOCOAを削除しちゃった。どうすればいい?

厚労省によると以下の方法で、接触確認の処理を停止できるそうです。

iOSの場合:
iPhone端末の[設定]→[接触通知]→[接触通知をオフにする]を選択

Androidの場合:
OSの設定アイコン → [Google] → [COVID-19 接触通知システム] → [接触通知システムを使用]をオフ

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