映画『インセプション』や『オッペンハイマー』のクリストファー・ノーラン監督は、2023年の今もスマートフォンを持ち歩いていない。
スマホを持たないのは、テクノロジーを嫌っているからではないという。
ノーラン氏は「テクノロジーやそれによって可能になるものは素晴らしいと思っています。問題はどこまでスマホを使ってしまうか。つまりどれだけ気が散ってしまうかです」とハリウッド・リポーターのインタビューで述べた。
「何かを生み出したり、脚本を書いたりすることに対して、一日中スマートフォンを使うことはあまり役に立ちません」
ノーラン氏は2012年の映画『ダークナイトライジング』の公開時にも、携帯電話には興味がないとバックステージのインタビューで述べている。
「技術革新反対者、テクノロジー嫌いというわけではなく、ただ単に興味を持ったことがないんです」
「1997年にロサンゼルスに引っ越してきた時には、誰もが携帯電話を持っているわけではありませんでした。私自身はその後、持つ選択をしなかったのです」
ノーラン氏は2020年のヴァニティ・フェアのインタビューでは、時折折り畳み式携帯を使用することはあるものの、スマートフォンは持たないと述べている。
「私は気が散りやすいので、暇な時間があるごとにインターネットにアクセスしたくありません」
ノーラン氏が避けているのはスマホだけではない。
ハリウッド・リポーターによると、ノーラン氏はEメールも使わない。『オッペンハイマー』の出演者には脚本を手渡ししたという。
その理由について、「秘密主義ではなく、プライバシー」と説明している。
「色々なことに挑戦し、失敗し、可能な限り冒険好きでいるためです。自分が書いたものを読んでくれる人と一緒に座って彼らの意見を聞く。顔と顔を突き合わせる人間らしい方法によって、彼らがどう感じるのか見られるのです」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。