アカデミー賞授賞式で、俳優のウィル・スミス氏に顔を平手打ちされたコメディアンのクリス・ロック氏が、この事件について初めて語った。
ロック氏は3月30日、ボストンのウィルバーシアターで開催された、自身のライブツアー「Ego Death World Tour 2022」で、ステージに姿を見せた。
CNNによると、ロック氏はスタンディングオベーションで迎えられた後、観客に向かって「皆さん、週末はいかがお過ごしでしたか」と挨拶をして、会場の笑いを誘った。
さらに「私自身は、それほどお伝えできるようなことはありません」と述べ、「この週末の前は、ショーのための台本を書いていました」とアカデミー賞授賞式をほのめかすような発言をした。
そして「今もまだ、起きたことを処理しています。そのことについて、いつか話す時がくるでしょう。それは真剣で、面白くなるはずです。しかし今は、ジョークを言いましょう」と短く切り上げて、ショーを続けた。
「Ego Death World Tour 2022」のチケット代は、平手打ち事件後に大きく値上がりしており、30日のショーは完売だった。
授賞式で起きたこと
平手打ちの発端になったのは、3月27日のアカデミー賞授賞式でのロック氏のジョークだ。
ロック氏は、脱毛症から髪を剃った俳優のジェイダ・ピンケット・スミス氏に向かって「ジェイダ、君の『G.I.ジェーン2』が待ちきれない」と髪型を揶揄するような発言をして、これに腹を立てた夫ウィル・スミス氏がステージに上がり、ロック氏の顔を平手打ちにした。
しかし、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは30日に、スミス氏がオスカーの式典から退場を求められるも拒否していたことを明らかにした。
さらにアカデミーの理事会は、スミスの行為が行動基準に違反したとして、懲戒処分の手続きも開始したという。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。