アルツハイマー病の不安と闘う俳優クリス・ヘムズワースさんのために、妻のエルサ・パタキーさんが、高齢になった自分の姿を再現した。
ヘムズワースさんは11月に、アルツハイマー病を発症しやすい遺伝子型であることがわかったと公表。しばらくの間仕事を休む意向を明らかにした。
アルツハイマー病は、記憶や思考能力、言語機能に障害が起きる進行性の脳疾患だ。
ヘムズワースさんは、出演していたナショナルジオグラフィックのドキュメンタリー「リミットレス with クリス・ヘムズワース」で、アルツハイマー病の発症率が平均より高い遺伝子を保有していることを伝えられた。
ヘムズワースさんはモデルで俳優のパタキーさんと2010年に結婚し、3人の子どもがいる。
病気と未来への不安について「これまで経験した人生や、妻、子どもたちのことを思い出せなくなることが、おそらく私にとって最大の恐怖です」と打ち明けている。
この恐怖を和らげるため、現在46歳のパタキーさんはドキュメンタリーの中で、かつらや特殊メイクなどを使い、87歳の自分の姿に扮装。年齢を重ねた時の姿がどうなるかを、ヘムズワースさんに見せた。
番組で「年配のファンに会う」と言われたヘムズワースさんは、その相手が人工的に年齢を重ねた妻だと気づき、驚きつつも抱きしめ「あなたは今も美しい」と伝えている。
この時の動画はTikTokで拡散して大きな反響を呼び、SNS上には「この動画が何度もタイムラインに流れてきて、そのたびに見ている」「とても素敵で悲しくてロマンチックで胸が張り裂ける」など、多くの共感のコメントが投稿された。
ヘムズワースさんとパタキーさんにとって、この経験は加齢について深く考えるきっかけになったようだ。
ヘムズワースさんは、「自分自身が、その年齢に近づいていることは恐ろしい」と語っている。
「しかし、一緒に経験してくれる人がいることが、その恐怖を薄れさせてくれます。 愛する人がそばにいると、受け入れやすくなります」
一方、パタキーさんは、年齢を重ねることに対する「自分の脆さ」も感じたと振り返っている。
「歳をとるのは恐ろしいと感じました。特に女性にとって、そしてこの社会では」「私たちがどれだけ若さに重きを置いているかについて、考えさせられました」
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。