生徒がマスクを着けたまま体育の授業を受け、死亡する事故が相次いだ中国で、教育部は5月12日、体育の授業では機密性が高いN95マスクの着用を禁止する方針を明らかにした。
中国では11日までに、幼稚園から大学までおよそ40%の児童や生徒らが通学できる状態になっている。その一方で、体育の授業が再開された学校では、マスクを着けたまま体育の授業に臨んだ生徒が死亡する事故が起きている。
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このうち、4月末に湖南省・長沙市の中学校で起きた事故では、中学3年生(14)が機密性の高いN95マスクを着けたまま1000メートル走の記録測定を行なった結果、途中で倒れそのまま死亡した。
詳しい死因は明らかになっていなかったものの、教育部の王登峰(おう・とうほう)氏は記者会見で、在宅授業が長引いたことで生徒らの体力が衰えていた可能性を挙げ「授業が再開されたら、まずはそれぞれの健康状態を把握する必要がある」と指摘した。
そのうえで、N95マスクの着用禁止などを盛り込んだ指導要領を近いうちにだす意向を明らかにした。王氏は「授業が始まったら広い範囲に科学的な指導を行う必要がある」と話した。