各地で梅雨明けが発表され、全国的に晴れて暑くなっています。
天気予報などでは、「お昼の段階で早くも30℃を超えました!」など、実際に観測されている気温を目にする事が増えてきていますよね。
ところで、この「気温」はどのように測っているのでしょうか。
アメダスの電気式温度計 気象庁HPより
天気予報で使われる実況気温は、一般的には気象庁の地域気象観測システム「アメダス」による観測データを使用。
このアメダスによる気温は、電気式温度計によって次のような条件下で観測されています。
・風通しや日当たりの良い
・芝生の上1.5mの位置
・温度計は直射日光に当たらない
小学校などの授業のため気象観測を行っている百葉箱も、おおよそこの条件が満たされた場所に設置されているはずです。
芝生の上で観測するのは、日差しによる熱の反射で気温が上昇するのを防ぐため。
しかし、私たちが実際に暮らしているのはアスファルトなどで、反射熱の影響を多く受けています。
つまり、日差しが強い夏ほど、アメダスによる観測値より実際に私達が感じている気温の方が高いのです。
また、1.5mより低い場所で過ごしている子どもやペットなどは、さらに注意が必要です。
夏の強い日差しの照りつけで、気温が30℃くらいの日でも、アスファルトは簡単に50℃以上にまで上昇。
およそ1.5mの所で息をしている大人の顔の回りが30℃の場合、小さい子どもの顔の回りでは38℃くらいにも達し、ベビーカー内の乳幼児やペットはもっと厳しい環境で過ごしているのです。
これからが厳しい暑さの本番。万全の暑さ対策をして、安全に楽しい夏をお過ごしください。
>>アメダスで観測された気温を見る
(2018年7月18日ウェザーニュース「アメダスの気温の数字より私たちは暑い中で過ごしていた!」より転載)
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