育休復帰前の「会社との面談」、どんなこと聞かれる? どんな準備が必要?

何を話すべきか、何を聞くべきなのか……

育休復帰間近になると会社の上司や人事と面談する、というケースは多いでしょう。

面談、緊張しますよね。何を話すべきか、何を聞くべきなのか...... 

そこで今回は、先輩ママたちの体験談も含めて、ポイントをまとめてみました。

面談ってどんなこと聞かれるの?

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まずは、育休復帰前に会社との面談を体験した先輩方に、面接内容を伺いました。

面談ではまず時短を取得するか、取得する場合はその終了の時期を聞かれました。私は「1年くらいだろう」と勝手に思い込んで回答。後から先輩ママたちに「時短は半年程度でいい、6ヶ月もあれば両立のバランスも把握できるから」「3歳まで時短が使える規則だったから目一杯使ったよ」と色々なやり方があるのを知り驚きました。保育園については散々調べていたのに、復帰後のリサーチは落としてる部分あるなぁと思いました。(Nさん/30歳)

どういう風に働きたいか、と聞かれたのですが漠然として答えづらいものがありました。単純に「出張ははずして欲しい」くらいはありましたが、自分の希望をもっと明確にわかりやすく説明できたらよかった、と後から思いました。希望を出してもその通りになるわけではありませんが、面談は上司と直接じっくり話せる数少ないチャンスなので、もっと活用すべきだったと思います。(Uさん/36歳)

母乳育児が出来るかが気になり、その相談だけで終わってしまった。でも会社側が私に今後何を期待しているのか「これからの業務について」話し合うべきだでした。復職して一生懸命やっても、会社が求める成果を出さなければあまり評価されない、でもブランクあるので求められているものがわからず、ムダに時間を使ったところがあります、面談は良い機会なので話したいことをまとめていくべきでした。(Wさん/33歳)

育休復帰の先輩ママたちがたくさんいる企業の場合は、上司も面談に慣れていることが多く、スムーズに進行してくれるようです。しかし、そうでない会社ももちろん多いですよね。

「時短はいつまで? 何か希望ある?」

とパッパと質問され、10分で面談が終わった...... なんていうパターンも珍しくありません。

ただ、実際に仕事が始まると、上司と細かく話をする機会はあまりないのが現実です。良い機会なので、この面談を上手に利用するのは重要なポイントです。

言わなきゃよかった...... 先輩ママの失敗談

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こんなことを言わなきゃよかった...... と、面談で失敗をしてしまったママもいるようです。

なるべく早く前のポジションに戻りたいと思って、残業もします、休日出勤も出来るように準備してます、と答えました。けれど実際には子どもはしょっちゅう熱を出し、残業どころか早退の方が多い。土日出勤も夫に子どもを任せれば月イチくらいならできると思ったが、実際にはうまくいかなった。安易に「コレ出来ます」と断言しない方がいいです。子育ては予定通りにはいかないし、出来ると言った手前「やっぱりダメだね」という評価になりやすくなってしまうので。(Oさん/30歳)

面談相手が、新人の頃からお世話になっている上司だったいうこともあり、つい「ウチの子はちょっと病弱なタイプで」「夫があまり家事に協力的でもなく」などアレコレ言ってしまいました。黙って聞いてくれましたが、最後に「働き方についてはいくらでも配慮するけど、あなたの家庭や育児については助言もできないし、会社として助けられることはないんだよ」と言われ、ハッとしました。(Iさん/27歳)

育休復帰前というのは、どうしても肩に力が入ってしまいます。さぁこれからだ、面談でやる気を見せよう! とつい頑張ってしまいがち。でも出来ない約束は信頼感を失うだけですから、3割は差し引く感じで話してちょうどいいのです。

一方で、「しばらくぶりに夫以外の大人というか、きちんと話をできる相手との時間で、気づいたら育児の愚痴まで口にしていた」とハッとするママもいるようです。面談は育児相談ではないし「働きながら子育てする私にどうぞ配慮してくださいね」アピールもほどほどにしたいところです。

予想外の質問をされたら......?

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想像もしていなかったことを言われ、動揺してしまうケースもあるようです。

面談で部署異動を打診され、さらに事実上の降格を伝えられました。上司は「お子さんが最優先だからね、会社なりの気遣いなんだよ」と言いましたが、私は頭の中が真っ白になりました。思わず不満な表情で「なぜですか」と詰め寄ってしまいました。すると時短で働く人に前と同じ重要なポジションを任せられるわけないだろうとハッキリ言われました。その後もどうも上司に悪い印象を植え付けてしまったらしく、うまくいきません。復帰は最初が肝心ですが、復帰前の面談の時点で既にスタートしています、カッとせず冷静に対処できなかったことを悔やんでいます。(Nさん/34歳)

育休復帰というと、保育園に預けて出社第一日目ばかりを気にしてしまいます。でも既に復職前の面談が「出社のスタート」と心構えしておいた方がいいようです。

職場によっては、赤ちゃんのお披露目をかねて連れて行くこともありますよね。でも「おめでとう」と言ってもらうために行くのではなく、スムーズに職場に戻り、周囲と連携できるよう、上司と事前準備として話し合うために行くわけです。そこを勘違いしないように注意しましょう。

ところで、実は「復職前後の面談すらしない」会社もけっこうあるんです。この場合は、できるだけ自ら願い出て時間をとってもらいましょう。

これだけは押さえておきたい! 面談前チェックリスト

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最後に、最小限ですが「面談で話しておきたいこと・聞いておきたいこと」をリストにしました。職種やシフト勤務等でも違いはあると思いますが、参考にして下さい。

  • 勤務時間(時短やフレックスの利用などについて)
  • 時短等をいつまで続けるのか(1年間、2歳まで、等)
  • どのような保育園に預けるのか(情報として上司の耳に入れておくと、連絡があった際も理解してもらいやすい)
  • 家族の協力があるか(夫以外の協力があるから出張も出来る、繁忙期の対応ができる、等)
  • 残業ができるかどうか、できる場合の状況は(水曜日は出来る、事前にわかればファミサポ利用で対応するつもりだ、等)
  • 子どもの病気時の対処について(病児保育を確保している、頼れる人がいないので休みをとることになる、等)
  • 復職後の業務内容や期待されている成果は何か
  • 育休中に部署内で大きな変更や変化があったか
  • 仕事内容に関しての希望(あくまで希望というスタンスで)

さらに、厚生労働省の「育休復帰支援プラン」マニュアルにある「産休・育休復帰支援面談シート」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000067027.html)をチェックしてみて下さい。一読しておくと「こういう事を聞かれるのか」「これについて回答をしっかり用意しておこう」「聞かれなかったら、こちらから話してみよう」という参考になります。

せっかくの面談、有意義なものにできるよう、事前の準備を心がけましょう!

【ライター 大橋 礼】

年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌! 本とお酒があればよし。

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