チャーミングケアという、病気や障害のあるどんな子どもにも、子どもらしくいるための外見ケアやメンタルケアなどの重要性を推奨・啓蒙しているチャーミングケアラボの石嶋です。
子どもの視点で患者のキモチを語ってみた
以前ハフポストで
という記事を書いた。
この記事をもとに製薬会社さんの社内研修として親子で講演をさせていただく機会をいただいた。
たまたま息子の代休が重なり、患者の視点(子ども視点)からお話をさせていただいたのだが、話し手にとっても聞き手にとってもお互いにとてもいい時間だった。
わたしたち親子のように、子どもの視点を大切にしている人物がいる。
今回、チャーミングケアラボに寄稿してくれた加藤さくらさんだ。
加藤さんには筋ジストロフィーの娘さんがいる。とても愛嬌のあるキュートなお子さんだ。
初めて加藤さんにお会いした時、名刺を3枚渡された。
実を言うとわたしも名刺を2枚持っているので、上には上がいるもんだと思ったのが初めての印象だった。
加藤さんの関わっているプロジェクトをいくつか紹介するならば、一つはデジリハ。
子どもの視点とデジタルアートで小児医療・療養を革新するというものでデジタルアートを用いたリハビリテーションを展開している。
そしてもう一つは、041 というひとりを起点に新しいファッションを作るという、ユナイテッドアローズとコラボしたプロジェクトだ。
この041 を医療雑誌に掲載するためにお話を聞いたのが、彼女にお話を伺いコンタクトを取るようになったきっかけだ。
お話を伺った時に感じたのは、彼女の何かをする動機が「そこに笑顔が生まれるかどうか?」というところな気がした。
その動機にわたしはすごく共感し、彼女のその感覚はきっとチャーミングケアを語ってもらうにはぴったりなのではなかろうかと、今回彼女なりのチャーミングケアについて書いてもらえないかとオファーをしたのだ。
「可愛い」が自己肯定感を高める?
彼女の書いてくれた記事に登場するのが、041 で彼女が携わったエプロンスタイだ。
入院中に娘さんが率先してスタイにもなるエプロンドレスを着用したい!とアピールするようになり、憂鬱な気分が少し晴れているように見えたのだそう。
"次女がオシャレすることで自己肯定感が高まり、目の輝きが増した事実を目の当たりにした瞬間だった。"
と文中にあるように、子どもにとって自己肯定感がとても重要であることは、わたしも息子の闘病中に感じた。
そして、その自己肯定感に関してはそばにいる家族がフォローしていくことがほとんどであり、それが時にはきょうだいであったりする場合もある。
ここであえて「きょうだい」とひらがなで書いたのには訳がある。
病気や障害のある子の兄弟姉妹のことを「きょうだい」と表現するのだ。
きょうだいはきょうだいなりに色々と思うところはあるのだろうけれど、彼ら彼女らの活躍は非常に家族にとって大きいものである場合が多い。
加藤さんの記事では、車椅子をデコりたい!と言ったお姉ちゃんの気持ちはどんな気持ちからだったのだろうか?
その部分を注目して読んでいただけたらと思う。
子どもの外見上の変化に伴うメンタルのケアに関しては、成人分野と違ってほとんどスポットを浴びていない。
しかし、子どもも人。
大人に外見ケアが有効で必要なように、子どもにだってチャーミングケアはきっと必要なのではなかろうかとわたしは感じる。
子どもの視点を伝えたい
チャーミングケアは、子どもが子どもらしくいるための治療以外のトータルケアをさすものです。
今回取り上げたメンタルケアだけではなく、どんな子どもでも可愛らしさやかっこよさを諦めない外見ケアなどの話も、子どもの目線を踏まえた上でクローズアップしていけたらいいなと思っています。
みんなのチャーミングケアラボラトリー より転載