3年続く干ばつに苦しむアメリカ・カリフォルニア州で、大量の水を使うセレブらに厳しい目が向けられている。
ロサンゼルス西部にある高級住宅地として知られる、カラバサスやヒドゥンヒルズなどを管轄するラス・ヴァージェネス水道局は、割り当てられた水量を超えた2000以上の利用者に対して「超過通知」を出した。
その中には、キム・カーダシアン氏やコートニー・カーダシアン氏、ケヴィン・ハート氏、ドウェイン・ウェイド氏、シルベスター・スタローン氏など、セレブやスポーツ選手も含まれている。
カリフォルニアで深刻化する水不足
ロサンゼルスタイムズによると、2021年に干ばつ緊急事態宣言が出されて以降、1カ月の規定水量を4回以上超えた利用者に対して超過通知が出された。
水道局のマイク・マクナット広報は、セレブには、SNSなどで節水の重要さを多くの人に伝えられる力がある、とNBCに述べている。
「彼らには、私や水道局と一緒に公共サービス情報や干ばつの深刻さをコミュニティに伝えてほしい。自らお手本を示して、その知識を自分達にも当てはめてほしいのです」
ラス・ヴァージェネス水道局は2021年、水不足緊急事態を宣言して節水計画をステージ3に引き上げた。
違反回数ごとに超過料金が設定されており、5回目以降は748ガロン(約2831リットル)ごとに10ドルが課せられる。また、3回以上の違反者には、流量制限装置が設置される。
この装置は水圧を大幅に下げ、シャワーの水がしたたる程度になるほか、屋外の散水装置が機能しなくなるという。
マクナッツ氏は「一般的に、水の消費量の70%を屋外の散水装置が占める」と説明している。
ロサンゼルスタイムズによると、元プロバスケットボール選手のドウェイン・ウェイド氏の1800万ドルの邸宅は、6月に割り当て量を1400%、9万ガロン(約34万リットル)超過した。また、その前月は48万9000ガロン(約185万リットル)と、利用者中最大の超過量だった。
ウェイド氏と妻で俳優のガブリエル・ユニオン氏は、プール装置の改善や、人工芝や干ばつに強い植物への植え替えなど、水量を減らすためにできる限りの努力をしている、とロサンゼルスタイムズにコメントしている。
また、スタローン氏の弁護士は「節水のためにさまざまな手段を講じている一方で、敷地には500本以上の成木があり、適切な散水をしなければ枯れて自宅や隣家を危険に晒す危険性がある」と説明している。
カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は2021年10月、州全域に緊急事態宣言を出し、倍の努力で節水に取り組んでほしいと州民の訴えた。それに先立ち、水の消費量15%削減を求める知事令も出している。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。