サッカー・コロンビア代表MFのカルロス・サンチェスを心配する声が広がっている。
サンチェスは6月19日の対日本戦で前半3分で香川真司のシュートを、右腕ブロックし、レッドカードで退場になった。その直後に香川がPKで、先制ゴールを決めた。
日刊スポーツによると、サンチェスが受けた退場処分はワールドカップ史上2番目に早いレッドカードだったという。
コロンビアチームの自滅とも言える試合展開。スペイン語圏のメディアでは「ハラキリ」という表現で嘆く報道が続いた。
日本のサッカーファンの間では、「エスコバルの悲劇が再来しないで欲しい」と、サンチェス選手の身に危害が及ばないか心配する声が続出した。
■エスコバルの悲劇とは?
1994年のアメリカ大会で、コロンビア代表のDFを務めたアンドレス・エスコバルを襲った事件は今もワールドカップ史上最悪の事件として語り継がれている。
アメリカ戦でオウンゴールをして帰国した直後の7月2日、暴漢に射殺されたのだ。その経緯をサッカーキングは次のように書いている。
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35分、コロンビアはアメリカに先制点を献上する。ゴールを決めたのはコロンビアのDFアンドレス・エスコバル。左からのクロスに対し、身体を投げ出してのクリアを試みたが、右足に当たったボールがゴールに吸い込まれるオウンゴールだった。この1点が重くのしかかってコロンビアは1-2で敗れ、大会からの敗退が決定した。
重い責任を抱え、失意のまま帰国したエスコバルは、メデジン郊外のバーで暴漢に12発もの銃弾を撃ち込まれ、殺されてしまった。
(サッカーキング「[ROAD TO BRAZIL]長きに渡る闇を抜け、復活を遂げた"南米の雄"コロンビア」2014/06/06 14:41)
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当時の報道によると、犯人は銃弾を放つ瞬間に「オウンゴールを有り難う」と言ったという。サッカー賭博に絡んだ犯罪組織の関与などの憶測が流れているが、今も真相は、はっきりしていない。
エスコバルの葬儀には12万人を超える人々が参列し、この事件を機に何人かの選手がコロンビア代表を辞めている。
■エスコバルとサンチェスを並べたツイートが物議
コロンビアの地元メディア「PULZO」によると19日に、Twitterにサンチェスとエスコバルの写真を悪意を込めて並べた投稿があり、脅迫行為だとネット上で炎上した。
すぐに投稿は消されたが、コロンビア警察などに捜査を求める声が相次いでいるという。