アメリカの首都ワシントンD.Cで1月6日に起きたトランプ支持者による暴動で、警察官のブライアン・シックニック氏が亡くなった。首都警察が発表した。
首都警察によると、シックニック氏は6日の暴動の対応で出動した際に負傷した。所属する部署に戻った後に倒れ、地元の病院に運ばれたが亡くなった。
シックニック氏については、7日夕方に複数のメディアが死亡を報じていた。
しかし警察が報道を否定。首都警察ユニオンのガス・パパサナシュー氏は「警察官は死亡していない。しかし家族が到着するまで生命維持装置をつけている状態だ」と、ワシントンD.C.のテレビ局WUSAに説明していた。
首都警察によると、シックニック氏は7日の午後9時半頃亡くなった。
暴動が起きた1月6日は、連邦議事堂で大統領選挙でのジョー・バイデン氏勝利を確定するための合同会議が開かれていた。
しかし選挙結果を不服とするトランプ大統領の支持者が、連邦議事堂に侵入して暴動に発展。発砲が起きて議員らは非難を余儀なくされた。
トランプ大統領の支持者は、金属製のパイプや化学性刺激物などの武器で警察官を攻撃した、と首都警察は説明している。
この暴動でシックニック氏を含めてこれまでに5人が亡くなっている。
そのうち1名は元空軍のメンバーのアシュリ・バビットさん(35)で、警察による銃弾に当たって死亡した。
またベンジャミン・フィリップスさん(50)、ケヴィン・グリーソンさん(55)、ロザンナ・ボイランドさん(34)の3人は、医療的緊急事態によって亡くなったと発表された。
首都警察によると、シックニック氏は40代後半で2008年に首都警察に加わった。同氏の死について、警察の殺人課や連邦の法執行機関が捜査を行う予定だという。
「首都警察の全部署は、シックニック氏の家族や友人に深い哀悼の意を捧げます。また友人、同僚を失ったことに深い悲しみを感じています」と首都警察は声明で綴っている。
【UPDATE 2021年1月8日15時10分】
シックニック氏の死亡が発表されました。加筆しました。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。