2020年に行われる台湾総統選をめぐり、現職の蔡英文総統に向けられた言葉が波紋を呼んでいる。
台湾紙「自由時報」によると、問題となる発言をしたのは、総統選に立候補する意思を表明した楊世光氏。
楊氏は立候補を表明する記者会見の場で、蔡氏について「子供のいない人間に未来を語る資格はない」「私は男で、中台統一派。誰かは女で、台湾独立派だ」などと批判したという。
これに対し、蔡氏は7月2日、フェイスブック上に反論を掲載。
「こうした攻撃は一度たりとも止んでいない。私が攻撃されているということは、多くの台湾女性も同じ苦難を味わっているということだ」とした。
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その上で、総統就任以来、基本給の引き上げや子供を養う家庭向けの減税措置、それに保育への補助金を拡大したことなどを挙げ「いずれも若い子育て世帯の苦労を減らすために行ったものだ」と強調した。
そして発言に対し「政策が不十分ならば、批判を受け入れ、努力しましょう。ただ性別や家庭の状況がその理由ならば、それは女性への否定であるし、政策を実現した人々の努力を踏みにじるものだ」と糾弾している。
蔡氏は投稿の最後を「こうした攻撃的な評論は許されるものではない。我々は台湾の次の世代のために引き続きしっかり努力していく」と結んでいる。