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アメリカ・フロリダ州で、顔の腫れなどの症状が起きた患者の鼻から、150匹もの虫が取り除かれた。
この患者が最初に異変を感じたのは2023年10月だったが、急変したのは2024年2月だったという。
「数時間のうちに顔が腫れ、唇が膨れ上がり、ほとんどしゃべれなくなりました。顔全体が燃えているようでした」とファースト・コースト・ニュースに話している。
鼻からの出血もあり「鼻血を出さずに起きてトイレに行けない状態だった」とも述べた。
患者を診察したHCAフロリダ・メモリアル病院の耳鼻科専門のデビッド・カールソン医師は、鼻の中で何かが動くのが見えたためのカメラを使って確認したところ、衝撃を受けた。
患者の鼻と副鼻腔では、何十匹もの幼虫がうごめいており、大きいものでは小指の先ほどもあったという。
カールソン医師は「大変な問題が起きていることがわかりました。眼球と脳に非常に近い頭蓋底の近くが、ただれた状態になっていました」と述べている。
カールソン医師は最初、幼虫を吸引しようとしたものの大きすぎて吸引装置が詰まったため、一匹ずつ取り出さなければならなかった。
「幼虫は頭蓋底の真下、脳のすぐ下にいました。もし突き抜けていたら患者は死んでいたかもしれません」とカールソン医師は述べている。
<注意:下の映像には鼻の中の虫を映した生々しい場面が含まれます>
患者に鼻で起きたのは「ハエウジ症」という非常に稀な感染症で、取り除かれた虫は、種類を特定するために疫学者に送られた。
虫がどのようにして鼻の中に入ったのかはわかっていないが、患者は「死んだ魚を触った後に、丁寧に手を洗っていなかった」とファースト・コースト・ニュースに話している。
また、約30年前に神経芽細胞腫を患い、鼻にあったがん性腫瘍を摘出したことで、免疫がかなり低下してしまったとも伝えている。
カールソン医師は「過度な恐怖心を引き起こしたくない」とした上で「大多数の人は、体内に侵入した寄生虫を殺すだけの十分な免疫力がありますが、免疫力が低下している場合は異常な感染症に気をつけ、清潔でない環境にいた場合は手をしっかり洗ってほしい」と説明している。
釣り好きだという患者は「以前は川で手をすすいでいましたが、今後は除菌クリーナーを使い、鼻や手に触れないようにします」と述べている。