イギリスのエリザベス女王が現地時間の9月8日、96年の生涯を閉じた。
多くの人がその死を悲しみ、追悼メッセージがSNSに投稿される中、女王の人柄を伝えるあるエピソードが再び注目を集めている。
それは、6月に開催された女王の即位70周年記念式典で、元ボディガードのリチャード・グリフィン氏がスカイニュースに語った思い出だ。
エリザベス女王の死が伝えられた後、インタビュー動画が再びSNSに投稿され、反響を呼んでいる。
「女王に会ったことがありますか?」と聞かれ…
グリフィン氏がスカイニュースに語ったのは、バルモラル城があるスコットランド・アバディーンシャーで、女王のハイキングに付き添った時の出来事だ。
ハイキングの途中、エリザベス女王とグリフィン氏は、アバディーンシャーを訪れていた2人のアメリカ人旅行者に出会った。
グリフィン氏は「女王はいつでも、足を止めて『こんにちは』と挨拶します」「そして立ち止まった時から、彼らが女王だと気づいていないことは明らかでした」と回顧する。
2人の旅行者は女王と立ち話を始め、「この近くに住んでいるのか」と尋ねた。
すると女王は「私はロンドンに住んでいますが、この丘の反対側に別荘があるんです」と答えたという。
さらに、旅行者の1人に「この場所を訪れてどれくらい経つのか」と聞かれた女王は「幼い頃からですから、80年以上になります」と伝えた。
それを聞いた旅行者は「80年も来ているのなら、女王に会ったことがあるのではないですか?」と質問。
すると女王はすぐさま「私はありませんが、ここにいるディッキー(グリフィン氏のニックネーム)は、よく彼女にあっていますよ」と答えた。
その言葉を聞いた旅行者は、今度はグリフィン氏に「女王はどんな人か」と質問。
グリフィン氏は女王に話をあわせて「時々不機嫌になることもありますが、愛すべきユーモアのセンスを持った方ですと答えました」と振り返る。
女王が旅行者を撮影
このやりとりの後、旅行者はグリフィン氏の体に手を回して女王にカメラを手渡し、写真を撮ってほしいと頼んだ。
女王が応じると、今度はグリフィン氏に女王と一緒の写真を撮ってもらい、去っていった。
旅行者たちが遠ざかった後、女王はグリフィン氏に「撮った写真をアメリカの友人に見せるところを、こっそりのぞいてみたい。私が何者かを、誰かが教えてくれるといいのだけれど」と伝えたという。
SNSでは多くの人たちがこの動画をシェアしており、「この話、とても好き」「素晴らしいユーモア」「元気付けられる」などのコメントが投稿されている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
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