これがブラックホールだ。 史上初の撮影に成功 「非常に大きな意味を持った1枚」

ブラックホールの存在が予測されてから、約100年を経てその存在が視覚的に証明されたことになる。
EHTで撮影したM87中心ブラックホールの画像
EHTで撮影したM87中心ブラックホールの画像
EHT Collaboration

電波望遠鏡によるブラックホールの観測を目指す国際的なプロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が4月10日、ブラックホールの撮影に成功したと発表した

ブラックホールは、非常に強い重力を持ち、光さえも抜け出せない天体。アインシュタインの一般相対性理論によってブラックホールの存在が予測されてから、約100年を経てその存在が視覚的に証明されたことになる。

撮影されたのは、おとめ座銀河団の楕円銀河「M87」の中心に位置する巨大ブラックホール。このブラックホールは、地球から5500万光年離れた距離にあり、その質量は太陽の65億倍にも及ぶという。

日本の国立天文台が所有する電波望遠鏡や南米の「アルマ望遠鏡」など、世界中にある電波望遠鏡で観測したデータを元に画像化した。

プロジェクトに参加する国立天文台の本間希樹教授は記者会見で、たった「1枚の写真だが、非常に大きな意味を持った1枚」と話した。

「アインシュタインの相対性理論以来100年、ブラックホールを視覚的に証明するものであります。それから、活動銀河中心核が発見されてから100年、その銀河の真ん中にブラックホールが存在するということを決定づけるもので、たった1枚だが、非常に大きな意味を持った1枚です」 

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