続く小雨の影響で、琵琶湖の水位が下がり続けています。湖畔では坂本城の石垣が露出している様子が確認されました。週明けはまとまった雨が降るものの、水位の大幅な回復は厳しいと考えられます。
20日間で10cm以上の水位低下
10月1日(金)時点では琵琶湖の水位は−0.31mと、この時期の平均的な水準になっていました。しかし、10月に入ってからは雨が非常に少なく、滋賀県彦根市のアメダスで観測した降水量は10月の一ヶ月で30.0mm、11月の20日までで22.5mmと、平年の3分の1程度の少なさです。
今日20日(土)12時時点の水位は−0.67mで、11月1日(月)の−0.53mからさらに−0.14m、つまり10cm以上低くなっています。この水位低下で、琵琶湖畔では普段は水没している坂本城跡の石垣の一部が確認されました。
今年は梅雨時期の雨が少なく、台風の影響がほとんどなかったことも、水位低下の要因と考えられます。
週明けはまとまった雨も回復は限定的か
2007年以降の琵琶湖の水位
今回の水位は2007年以来、14年ぶりの低さです。2007年以降で水位が−0.60m前後まで低下したケースは今回をのぞいて4回ありました。水位の回復と彦根市のアメダスの降水量の関係を見ていくと、0.2mの水位上昇に120mm前後の雨が必要と考えられます。
現在の水位はこの時期の平均に比べて0.3mほど低いので、回復には150mm以上の雨が降らなければなりません。琵琶湖周辺では週明け22日(月)にまとまった雨が予想されるものの、現時点では前線による一時的な雨で、総雨量は40mm前後に留まる見通しです。
幾分、水位が上昇することで、取水制限などの措置がすぐに取られることはないとみられます。ただ、その後もしばらく雨の降りにくい状態が続く見込みですので、引き続き水位の動向に注視する必要があります。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
やよいさん
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