アメリカのジョー・バイデン大統領が12月1日、息子のハンター・バイデン氏を恩赦した。
バイデン大統領は声明で「就任初日から、私は司法省の意思決定に干渉しないと宣言し、息子が選択的かつ不公平に起訴される中でもその言葉を守ってきた」と述べた。
「ハンターの事件の事実を見れば、彼が私の息子であるという理由だけで標的にされたと結論づけることしかできない――それは間違いだ」
ハンター氏は、2018年に銃を入手した際の書類に、薬物使用について虚偽の情報を記載した罪で2023年に起訴された。
また2024年9月には、新たな公開裁判を避けるために、税金を期限内に納付しなかった罪を認め、判決が12月に言い渡される予定だった。
ハンター氏の起訴は、バイデン政権に暗い影を投げかけてきた。ホワイトハウスはドナルド・トランプ氏起訴に対する報復として、共和党がハンター氏を攻撃していると非難してきた。
バイデン大統領はこれまで、ハンター氏を恩赦しないと公言しており、ホワイトハウスも11月に恩赦の予定はないと発表した。
しかしバイデン大統領は1日の声明で、「悪質でない限り、銃の購入書類の記載方法で重罪の裁判にかけられる人はほとんどおらず、税金の納付遅延も、利息と罰金を含めた支払いをした人が刑事責任を問われることはない」として、裁判はハンター氏を「追い詰めようとするものだ」と主張した。
「この裁判は、5年半も薬物を絶っているハンターを、容赦ない攻撃と選択的な起訴で追い詰めようとするものだ」
「その中で、彼らは私も追い詰めようとした――この状況がここで終わると信じる根拠は何一つない。もう十分だ」
「私は司法制度を信じている。しかし『政治的な争い』がこの問題のプロセスを蝕み、正義をもたらすことができなかったと信じている――恩赦の決断を下した以上、これ以上遅らせる理由はない。父親、そして大統領として、この決断に至った理由をアメリカ国民が理解してくれることを願っている」
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。