「バイデン大統領はアメリカ人のビールを週2杯までに制限するつもりなのですか」――。
記者からの問いかけが、ホワイトハウス報道官を戸惑わせた。
質問したのはFOXニュースのピーター・ドゥーシー記者だ。8月28日にホワイトハウスで開かれた記者会見で「バイデン大統領はアメリカ人のビールを週2本に制限しようとしているのでしょうか?」と尋ねた
この質問に、ホワイトハウスのカリーヌ・ジャン=ピエール報道官は面食らったようで「一体どこからきた質問ですか?」と尋ね返した。
ドゥーシー記者の質問は、8月24日にデイリーメールに掲載された米国立アルコール乱用・依存症研究所のジョージ・クーブ所長のインタビューに基づいていると考えられる。
アメリカでは2025年にアルコール摂取量のガイドラインが見直される予定だ。
近年、少量の飲酒でも健康に悪影響を与える可能性があると示唆する研究が増えており、クーブ氏もインタビューで「ガイドラインは減らす方向になるだろう」という考えを示した。
「もし(アルコール量を減らすことに)健康上の利点があるのであれば、人々は現在の(アメリカの)状況を考え直すのではないかと思います」
さらにクーブ氏は、新たなガイドラインについて「カナダに近いものになる可能性がある」ともコメントしている。
そのカナダでは、アルコールによる悪影響を避けるために、摂取量は週2杯までとされている。
28日の記者会見で、ジャン=ピエール氏はドゥーシー氏の質問に対し「私にはお答えできかねる質問です。データを見たことがありませんし、話すことはできません。この問題は専門家に任せます」と述べ、返答しない旨を伝えた。
アメリカ農務省の現在のガイドラインでは、男性は1日に2杯もしくは週に14杯、女性は1日に1杯以下が推奨されている。
クーブ所長の発言からすると、この量が2025年以降に減る可能性が高そうだが、ガイドラインが変更されたとしても、助言なのかもっと厳しいものになるのかは不明だ。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。