日本野球機構(NPB)は、5月の月間MVPを発表した。
セ・リーグは投手・打者とも「現役ドラフト」で移籍してきた選手が受賞した。
現役ドラフトとは、各チームが現役の選手のリストを提出して互いに指名し合う制度で、2022年に導入された。
また、セ・リーグ、パ・リーグで選ばれた4選手全員が初受賞だった。
現役ドラフトで移籍した選手が初受賞
セ・リーグで受賞したのは、投手・打者部門ともに2022年から導入された「現役ドラフト」で移籍した選手だった。
投手部門で受賞したのは、阪神タイガースの大竹耕太郎投手。
済々黌(熊本)から早稲田に進学し、2017年に育成ドラフト4位で福岡ソフトバンクに入団した。
大竹投手は5月、先発として4試合に登板し、3勝(リーグ1位タイ)、防御率0.33(リーグ1位)という好成績を残した。
制球力が抜群で、与四球は4試合27イニングでたったの2つだった。
打者では、中日ドラゴンズの細川成也選手が7年目で初受賞となった。
明秀学園日立(茨城)から2016年にドラフト5位で横浜DeNAに入団。5月は、出場した25試合のうち21試合で安打を放った。
打率3割6分、36安打、59塁打を記録。5本のホームランのうち3本を広いバンテリンドーム(愛知)で放つなど、自慢の長打力が開花した。
2012年9月度以来の快挙
パ・リーグの投手部門は、北海道日本ハムファイターズの加藤貴之投手が選ばれた。
拓大紅陵高(千葉)、社会人の新日鉄住金かずさマジック(同)から2015年ドラフト2位で日本ハムに入団した。
4試合に先発登板し、リーグトップの防御率0.30、トップタイの3勝を挙げた。
制球力が冴え渡り、30投球回で与えた四球はわずかに2つだった。
打者は同じ日本ハムの万波中正選手だった。
2018年に横浜(神奈川)からドラフト4位で入団し、2022年から1軍に定着し始めた。
5月は25試合に出場し、打率2割6分7厘、24安打、リーグトップの7本塁打。長打率は6割に上り、チームに貢献した「殊勲打」は8本だった(先制打3、同点打2、勝ち越し打3)。
日本ハムの投打ダブル受賞は、2012年9月度の武田久投手、糸井嘉男選手以来。