スペイン・バルセロナで7月6日、オーバーツーリズムに抗議するデモが行われ、約3000人の参加者が「観光客は家に帰れ」「バルセロナは売り物ではない」などのメッセージを掲げた。
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テレグラフが投稿した動画には、参加者がホテルやレストランのテラスを封鎖したり、テラス席に座っている人に水鉄砲で水を浴びせたりする様子も映っている。
サグラダ・ファミリアなどがあるバルセロナはスペイン屈指の人気都市で、2023年には1200万人以上の観光客が訪れている。
観光業はバルセロナの重要な収入源である一方で、Airbnbなどの観光客のための民泊が増えたことで市民向けの住宅が不足し、家賃が高騰している。
また、日用品を買うための店が土産物店やレンタサイクルショップ、観光客向けのカフェなどに変わってしまうという問題も生じている。
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社会学者のジョルディ・ギウさんは「観光業に反対はしませんが、観光客が増えすぎてバルセロナは住みにくくなっている」とフランスのル・モンド紙に語っている。
バルセロナのオーバーツーリズムは新型コロナ前から問題になっており、市も観光客抑制のための対策を講じている。
これとは別に、バルセロナでは5つ星の高級ホテルは1泊3.50ユーロ、Airbnbなどの民泊サービスでは2.25ユーロの地方観光税もかかる。
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つまり、10月以降にバルセロナの5つ星ホテルに7泊する観光客は、合計52.50ユーロ(約9100円)の税金を支払う必要がある。
また、観光客向けの短期アパートの賃貸は2028年11月までに禁止される予定で、約1万戸が影響を受けると見られている。