吾妻ひでおさん死去。「失踪日記」で再ブレイクした漫画家

失踪中にホームレスをしたり、重度のアルコール依存症で入院したりした経験を「失踪日記」として発表して再ブレイクしました。

漫画家の吾妻ひでおさんが死去したと共同通信が報じた。食道がんで闘病中だったが、10月13日に東京都内の病院で亡くなったという。69歳だった。

吾妻さんの公式Twitterでも発表された。(10/21 14:27 UPDATE)

吾妻ひでお(本名:吾妻日出夫)、かねてから食道がん治療中でしたが、2019年10月13日未明、都内の病院で永眠いたしました。享年69歳。ここに謹んでご報告申し上げます。合わせて永年の読者の皆様のご支援と励ましのお言葉に改めて御礼申し上げます。

— 吾妻ひでお (@azuma_hideo) October 21, 2019

葬儀、告別式は近親者のみで執り行いました。大変恐縮ではございますが、故人宅への取材、お問い合わせ、供花等はお控えいただくよう、お願い申し上げます。後日、お世話になった方々、ファンの方々にも参加していただける形でお別れ会を開く予定です。こちらは決定次第、ご案内申し上げます。

— 吾妻ひでお (@azuma_hideo) October 21, 2019

 ■「失踪日記」でホームレスやアルコール依存症の経験を描く

コミックナタリーなどによると、吾妻さんは北海道生まれ。1969年にデビュー後、ギャグ漫画の「ふたりと5人」がヒット。「ななこSOS」は1983年にアニメ化された。「不条理日記」などの不条理SF漫画にも定評がある。

一時は人気が低迷したが、失踪中にホームレスをしたり、重度のアルコール依存症で入院したりした経験を2005年に「失踪日記」として発表して再ブレイク。第34回日本漫画家協会賞大賞など多くの賞に輝いた。

吾妻ひでお「失踪日記」の表紙
吾妻ひでお「失踪日記」の表紙
イースト・プレス

■いしかわじゅんさんが追悼メッセージ

吾妻さんと親しかった漫画家、いしかわじゅんさんは10月21日、訃報を「新聞社からの連絡」で知ったとした上で、闘病中の吾妻さんを励ます出版企画を了承したばかりだったと公式Twitterで明かした。

「まだ69歳。吾妻、長いつきあいだったな。やすらかに」と追悼している。

新聞社から連絡があった。吾妻ひでおが、13日に亡くなった。闘病しているのは知っていた。それを励ますための出版企画がいくつかあって、先日もひとつ了承したところだった。俺の1歳上だったから、まだ69歳。吾妻、長いつきあいだったな。やすらかに。

— いしかわじゅん (@ishikawajun) October 21, 2019

【訂正】「食道がん」と表記すべきところを、当初「食堂がん」と誤って記載していました。訂正いたします。(2019/10/21 15:39)

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