2児の母・moroと申します。我が家の長男坊、こもたろは自閉症です。
現在は幼稚園児。2歳上のお姉ちゃんがいます。こもたろが自閉症とわかるまでを描きたいと思います。
それまで私は自閉症と聞くと"自分の殻に閉じこもり、人とコミュニケーションをとれない、極端に内気な性格"というイメージを持っていました。
※これはあくまで、息子の赤ちゃん時代のことを思い返して描いているだけです。これらが自閉症の特徴に繋がるというわけではありません。
こもたろ0歳
こもたろは特に難産だったということもなく、通常分娩で生まれました。首がすわったのは生後3ヵ月頃。あやすとよく笑うし、特に変わった目つきをすることもなく、いわゆる、順調な発達でした。
当時、「個性かな?」と思っていたことがあって、これはよく覚えているのですが、まだ腰がすわっていない頃。
ぽけーーーーっとした顔をしていて、
急にニコーっと笑う。
また急にぽけーーー。
長女にはなかった表情だったので、覚えています。とにかくこのコロコロと変わる表情が可愛くて可愛くて携帯で動画を撮りまくっていました(笑)。
腰がすわったのは生後7ヵ月。母子手帳の「保護者の記録」欄。ここで、はじめて「いいえ」に○がつきました。「寝返りをしますか?」「いいえ」。こもたろは寝返りをしない赤ちゃんでした(今はバンバンしますよ~)。でもまぁ、寝返りしないからってどうってことないし、特に心配はしていませんでした。
初めてのハイハイは1歳 その1ヵ月後にタッチ
母子手帳「9~10ヵ月ころ」のページ。ここで○がついた「いいえ」。それはハイハイ。こもたろ先生のハイハイは遅かったです。初ハイハイは1歳になってからでした。
このハイハイが変わっていて、
ハイハイが遅かったのは心配でしたが、周囲の育児の先輩に「男の子はみんな遅いわよ」「お母さん心配しすぎ」と言われ、その言葉に安心していました。ハイハイをして1ヵ月後には、1人で立ちました。数歩歩きました。ハイハイから歩きだす期間は短かったかな~。
一番印象に残っているのは、1歳半検診。他の子との差をみせつけられた「ことば」の発達。他の子は「あんぱんまん」などの単語が言えていて「すごいな~」と感心しました。「あれれ? 2歳児検診も合同でやってるのかな?」。他の子との発達の差の開きに一瞬そう思ってしまいました。歯科検診を受けている子は「いやー」と叫び、うわーんと泣いています。息子の検診は......
泣き方が赤ちゃん。
この頃、よくやっていた行動を思い出して描いてみます。
ひとりでぐるぐる回る。
車輪の動きを凝視。
ブロックをひたすら並べる。
本をパラパラめくる。(分厚い本が好き)
他には......
・滑り台をひたすら滑り続ける
・階段の上り下りをひたすらやり続ける
・自転車のペダルをひたすら回す
・トイレの流水をジっと見つめている
・スライドドアの開閉をひたすらやり続ける
などがありました。これらが本当に変わっていて、上の長女にはなかった行動だったので面白い子なんだと思っていましたね~。そして、集中力がとてつもなくすごい子なんだと思っていました。
この頃からやっていた、クレーン。
私はこれは、こもたろの意思表示なんだと、これも指差しのひとつなんだと、勘違いしていました。ことばが出ないこもたろ。やはり周囲の「男の子は遅いから大丈夫よ。ウチの子も遅かったわよ~」という言葉に安堵し、「ウチの子は大丈夫、大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせていたように思います。
息子2歳 増える葛藤
こもたろが2歳になり、楽観的な私も、さすがにこれは違うかもしれない......と思い始めたころ。母子手帳の「保護者の記録」には、
ちょこちょこと葛藤の跡があります。
2歳になっても、言葉が全く出ないこもたろ。市の管理センターへ電話すると、トントン拍子に"ことばの発達親子教室"へ通うことが決まりました。そこで驚愕したのは、私。お話(絵本)の時間。
集団行動が全くできない、じっとしていられない、ということを思い知らされました。それまで、お友達数人と遊ぶ機会はありましたが、各々好きなように遊んでいたし、女の子のお友達が多かったので、男子と女子とは遊び方が違うから絡まないのかな~と思っていたのです。次第に強くなる、疑問。やはり、気になったのでインターネットで検索をかけました。
辿りついたのは「広汎性発達障害」。
特徴をみていくと、これも、これも、これもこれもこれも......。こもたろの状況とあてはまっていきました。
とにかく、こもたろの事を知りたかった。
悩む日々が続き、思い切ってパパに相談しました。
一瞬にして、不機嫌になるのがわかりました。普段同じ行動ばかりしていること、集団行動ができないこと、親子教室ではジッとしていられないこと、インターネットで調べたら、こもたろと同じ特徴ばかり書かれていること......。全部話しました。
返ってきた言葉は「発達障害だと思ってこもたろのことを見ているから、そう思うんだ。考えすぎだ」「俺だって、3歳まで喋らなかったんだから大丈夫」「言葉がわからないんだから、じっとしていられるわけないだろう。そのうち言葉がわかれば、落ち着くはず」「男の子は言葉が遅いもんなんだ」。
認めたくない、パパ。
本好きなパパは、様々な本を読んでいるので私なんかより知識があります。発達障害のことだって、すごく詳しい。なまじ知識があるものだから、まだまだ無知な私の言葉に、耳を傾けようとはしません。
はじめて、パパの前で声をあげて泣きました。
~続く。
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