アメリカ・テキサス州にあるチャータースクール(特別認可学校)で、奴隷制の「良い面」を記述させる宿題が出され、波紋を呼んだ。宿題は8年生の歴史の授業で出された。学校を運営する団体が「明らかに間違いだった」と謝罪する事態になった。
同校の最高責任者であるアーロン・キンデルさんは、Facebookで「明らかに、奴隷制に是非などない」「この宿題は、不道徳で非人道的であった」とつづり、謝罪した。
問題となった宿題は4月18日、同校生徒の親であるロベルト・リバーさんがFacebookに投稿したことで一気に話題になった。
それは「奴隷のくらし:両方の観点から」と題された課題で、奴隷制の良い面と悪い面を記述させるものだった。
リバーさんの息子は、その宿題に対して直感的に不安な気持ちになり、親に見せなければと思ったようだ。宿題を見たリバーさんは瞬時に激怒したとハフポストUS版に語った。
リバーさんの投稿は、同じく怒りを覚えた保護者たちをはじめ、様々な人たちに次々とシェアされた。
テキサス州のヨアキン・カストロ議員もその1人だ。彼は、リバーさんの投稿が話題になるとすぐに「絶対に許されない」とツイートした。
学校は詳細を調査中で、問題の教師は謹慎中だという。
同校の最高責任者であるキンデルさんは、謝罪文の中で「この出来事1つの学校で、1人の教師が(一存で)起こしたことです」と弁明した。
リバーさんによれば、学校側は4月19日、保護者説明会を開催するという案内を送った。当初、リバーさんの息子は、学校の評判を落としているという非難をたくさん受けたというが、学校側は彼がこの問題を明るみにしてくれた勇気を讃えたいと述べているという。
リバーさんはハフポストUS版に以下のように語った。
「この問題は、ひとつの学校、ひとつの教科書に限ったことではない。教育システム全体の問題であり、テキサス州の教育委員会に関わる問題だと認識しています」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。
【訂正】初出時、小学2年生の宿題としていましたが、正しくはチャータースクールの8年生の宿題でした。訂正してお詫びいたします。