告発サイト「ウィキリークス」の創設者、ジュリアン・アサンジ氏(47)が、4月11日に逮捕された。
ロンドン警視庁は、アサンジ氏を2012年にイギリスの裁判所に出頭しなかったとして、同年に出された逮捕状に基づき、大使館内で逮捕したと発表した。
アサンジ氏は大使館の外に連れ出されて警察車両に乗せられる際に、「UK must Resist!(イギリスは抵抗しなければならない!)」と何度も叫び、逮捕に抗議する姿勢を見せた。
■約7年間にわたって大使館に籠城
アサンジ氏はウィキリークスを通じて、各国政府の数々の機密文書を暴いてきた。だが、スウェーデンで女性に性的な暴行をした疑いで、2010年に滞在先のイギリスで逮捕された。保釈中の2012年6月にロンドンのエクアドル大使館に駈け込み、約7年間に渡って保護されていた。
暴行容疑は口実であるとアサンジ氏は主張。大使館に駈け込んだ理由は、大量のアメリカ外交機密文書などの公開がスパイ防止法に問われ、イギリスからアメリカに移送されることを恐れたからだとしていた。
■エクアドル政府が方針転換か
今回の逮捕は、エクアドル政府が方針を転換した結果のようだ。イギリスのジェレミー・ハント 外相は公式Twitterで以下のように述べた。
「ジュリアン・アサンジはヒーローではない。誰も法律から逃れることはできない。彼は何年も真実から逃げ続けてきた。法の裁きを受けさせるために協力してくれたエクアドル政府とレニン・モレノ首相に感謝する」
ロシアの国営テレビ局「RT」のイギリス版は、警察官によってエクアドル大使館から連行されるアサンジ氏の動画をYouTubeで公開した。
白髪に白いヒゲをたくわえたアサンジ氏は「UK must Resist!(イギリスは抵抗しなければならない!)」と何度も叫びながら、警察車両に乗せられるシーンが映し出されれている。