俳優で元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーさんが3月29日、ペースメーカーをつけた姿をソーシャルメディアに投稿した。
シュワルツェネッガーさんは数日前に、ペースメーカーの植え込み手術を受けたことを自身のポッドキャストで公表している。
写真に添えたメッセージでは「世界中から、親切なメッセージをたくさんもらいました。ありがとう!」と感謝を表現。
その一方で自身が主演するNetflixのドラマ「FUBER」シーズン2に、ペースメーカーが影響を及ぼすのではないかという懸念もたくさん寄せられたと明かし、「そんなことは絶対にありません。4月には撮影ができるようになります」とつづっている。
シュワルツェネッガーさんは3月25日公開のポッドキャストで、先天性の心血管異常「大動脈二尖弁」の治療でペースメーカーを植え込む手術を受けたことを公表し、「少しばかり機械になった」とコメントした。
さらに、自分の健康問題を公表するのは出身地であるオーストリアの流儀に反するとした上で、次のように語った。
「自分と同じように、大動脈二尖弁を抱えている人たちから『弁置換手術について話すことで、手術に立ち向かう勇気と希望をもらえた』というメッセージをたくさんもらいました」
「秘密主義的な自分の本能に逆らい、包み隠さずにいることで人を助けられるので、話すのは正しいことだと思う」
シュワルツェネッガーさんは術後の経過について「調子はすごくいいです。月曜日に手術を受けて、金曜日にはジェーン・フォンダと一緒に大きな環境保護イベントに参加していた」と述べている。
大動脈二尖弁とは?
国立循環器病研究センターによると、大動脈二尖弁は通常3つある心臓の弁尖(開閉する部分)が2つになっている状態だ。開閉部分が2つしかないことで弁に過度な負担がかかり、大動脈弁の狭窄や逆流が発生することがあるという。
シュワルツェネッガーさんは、「大動脈二尖弁の弁置換術を最初に受けたのは1997年で、当時は胸部を開く開心術しか選択肢がなかった」とポッドキャストで説明している。
この時に植え付けた人工弁は21年持ち、2度目の手術を受けた2018年には開胸しない低侵襲の手術が可能になっていたという。
しかし、2018年の手術では、途中でミスが発生して開心術に切り替えることに。
この時に人工弁を1つしか置き換えられなかったため、2020年に低侵襲の手術で受けて、2つ目を取り替えたという。
さらに、最近受けた健康診断でペースメーカーが必要だと医師から伝えられ、手術をしたと明かした。
ポッドキャストでは「しばらくジムでハードなトレーニングはできないものの、来月から始まる『FUBER』の撮影は100%準備ができている」と俳優業再開への自信をのぞかせていた。
また手術を「秘密にすることもできた」とした上で、「多くの人が自分自身の健康上の問題に対処していることでしょう。孤独ではないことを知ってほしい」と、自分と同じように疾患を抱える人たちに寄り添うメッセージも伝えた。