蒼井優が映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌監督)で、第41回日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞を受賞した。3月2日の授賞式。ブロンズを受け取りマイクの前に立った蒼井は、司会から「一言」と促され、深くうなずいた。
そして、涙をこらえながら、語り始めた。
《ありがとうございます。
あははは...。なんでしょう。びっくりしてます。あの...ホントに。あー。
この映画を撮ってるときに、私ホントに映画の現場に入れてよかったなって、映画界に入れてよかったなって、思ったんです。
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あの...。なのに、こんな、大きな、賞を、いただいてしまって。あの、恐縮、してます。》
蒼井は、言葉をひとつひとつ、ゆっくりと紡ぎ出した。
そして、辛さや不安を抱えながら生きる若者たちに向けて、真剣なまなざしで、こんなメッセージを送った。
《あの...。これから、新学期始まりますけど...。
もし、学校が辛い、方とか、もう、新しい生活どうしようって思っている方がいたら、ぜひ映画界に来ていただきたいなと思います。》
会場はざわついた。しかし、蒼井は満面の笑みでこう続けた。
《ほんとに、映画界ってよくないですか?
わたしホントに好きなんです。
みんなで一緒に映画を盛り上げていって......いけたらなと思います。》
そして、握った拳を軽く上げながら、こう謝辞を述べた。
《本当に白石監督、ありがとうございました。
みなさんありがとうございました。すいません。》
ネット上には、蒼井の言葉に心を動かされた人たちが続出。「居場所をひとつ増やしてくれる感じで本当に素敵だった」「蒼井優ちゃんの言葉が今めっちゃドスンと来た。ホンマに行きたいわ映画界に。」といったツイートをしていた。