「救急車内で写真を撮るのは避けて」ーー。
ある産婦人科医のツイートが反響を呼んでいる。救急車内で搬送された本人や同行者が写真を撮り、SNSにアップする事象が一部で起きているという。
■実際に検索してみた
Twitter上などでは「救急車なう」「救急車デビュー」といったワードやハッシュタグが広がっており、検索してみると、固定された足元や、包帯が巻かれた手、さらに救急車の天井と見られる画像が確認できた。
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救急車に乗せられたが、幸運にも意識のはっきりしている人が撮影し投稿したようだ。
ほかにも、救急車内とみられる場所で顔を「自撮り」しているものもあった。
■禁止規定ないが...「映えスポットではない」
総務省消防庁によると、救急車内の撮影行為を禁止する規定はない。しかし産婦人科医の高橋怜奈さんは、こうした行動を控えるべきだと指摘している。
高橋さんは、SNSにアップする行為の弊害の一つとして、「映え」を狙った軽症者が撮影のために救急車を呼ぶ可能性があることを挙げている。
総務省消防庁によると、2017年1年間の救急出動件数は634万5000件余りと過去最高を更新。一概に不要だったとは言えないが、入院を必要としない「軽症」は全体の48.1%と半分近くを占めていた。
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これまでも「虫に刺されてかゆい」とか「日焼けでヒリヒリする」などといった、タクシー代わりに救急車を呼ぶ事例が起きていたが、救急車を利用したSNS投稿が広まれば、こうした不要不急な出動がさらに増加する恐れもある。
高橋さんは、もし本当に救急車を呼ぶべきか迷った時には「#7119」の救急相談センターに電話をするよう呼びかけている。