アメリカで人気の料理研究家、アリソン・ローマンさんは、近藤麻理恵さんとクリッシー・テイゲンさんを「ゾッとする」などと批判したことに対し、Twitterで謝罪した。
ローマンさんは5月11日に、二度目となる新たな長文の謝罪をTwitterに投稿。「自分の発言を本当に恥ずかしく思っている」「馬鹿げていて、思慮に欠けていて、無神経だった」と綴った。
「私は今回の件で、発言が自分の自信のなさに根付いているということに気づきました」
「自分を誰かと比べ(それは今回の場合、2人の優れた女性)、そして誰かを非難せずに自分の成功を正しく評価できないという私自身の能力の欠如。私はそれと必死に闘い、何とか克服しようと努力しています。私はこんな人間にはなりたくありません」
ローマンさんはミレニアルに大きな人気がある料理研究家で、ライターとしても成功を収めている。
彼女の料理本『Dining In』や『Nothing Fancy』は、ニューヨークタイムズのベストセラーだ。
特に新型コロナウイルスの影響で、多くの人たちが自宅待機になってから、彼女のInstagramのレシピはネット上で話題になり、ローマンさんは多くのインタビューを受けるようになった。
しかし、ライフスタイルメディア「The New Consumer」に5月7日に掲載されたインタビューの発言が物議を醸した。
ローマンさんは、同じようにミレニアル世代に愛され、ライフスタイルの世界で成功を収めている近藤さんとテイゲンさんを、強く非難したのだ。
テイゲンさんはモデルやタレントとして活躍しており、ソーシャルメディアでも影響力がある。
彼女の料理本『Cravings』はローマンさんと同じように、ニューヨークタイムズのベストセラーになった。
一方、近藤さんは片付け本『人生がときめく片づけの魔法』と『人生がときめく片づけの魔法2』が大ヒットした。
『人生がときめく片づけの魔法』は、Netflixのシリーズにもなっている。
さらに、テイゲンさんと近藤さんはオリジナルブランドを持ち、キッチングッズなどを販売している。
自分と同じようにライフスタイルの分野で成功を収めている2人に対し、ローマンさんはインタビューで次のように話した。
「近藤麻理恵さんは、自分の名声を利用して自分のブランドのグッズを買わせようとしているけれど、それは彼女が言っていることとは全く正反対です」
「しかもすぐに売り切れている。なにこの女、って思います。誰かに『あなたは何か売る物を作るべきだ』と言われて、『OK、何か作って適当に私の名前を書いておいてくれる?どんなものでも気にしないから』って言ったんじゃないでしょうか」
テイゲンさんについては、自分のブランドの扱い方が「クレイジーだとしか思えない」と批判した。
「彼女は料理本が売れたのに、ターゲット(ディスカウントショップ)に、オリジナルブランドを作っている。彼女のブランドのInstagramには百万人を超えるフォロワーがいるけれど、フォロワーは彼女のためのコンテンツ工場のようになっています」
「見ているとゾッとします。私はこんなことやりたくない、こうはなりたくないと思います。だけど彼女は高笑いしているんでしょうね。バカみたいな大金を稼いでるんでしょうから」
コメントの内容、そして2人のアジア系の女性への攻撃的な発言に対し、SNSでは大きな非難が起きた。
特にテイゲンさんは、ローマンさんのコメントに大きく傷ついたようだ。記事掲載の翌日に、「ローマンさんのファンだったのに」などとショックを受けた気持ちをツイートしている。
「ものすごくがっかり、そしてとても傷つきました。彼女のレシピを何年も作って、料理本を買って、ソーシャルメディアで彼女を応援して、インタビューでは彼女のことを褒めていたのに。それに私は、彼女が記事の中で触れていた番組の制作責任者として契約もしていました」
1日に何度もツイートするテイゲンさんだが、ローマンさんのコメントを発端として様々なバッシングを受けたため、投稿をしばらく休むともコメントした。しかし翌日の夜には投稿を開始した。
「また始めようかな」
テイゲンさんのコメントに対し、ローマンさんは8日に「本当に申し訳なかった」と自分の発言を詫びる投稿をした。
「クリッシー・テイゲン、メールも送ったけれど、私の発言であなたを傷つけたことに対して、ここでも深くお詫びさせてください。自分のキャリアで何を望むかを伝えるために、あなたとあなたのビジネス(そして麻理恵の!)を例えに使うべきではありませんでした。軽薄であり不注意でした。本当にごめんなさい」
11日に投稿した二度目の謝罪では、ローマンさんは自分の無知についても反省を綴っている。
「私は白人の女性で、そして白人である特権から、今後も私は恩恵を受けるでしょう。そしてそのことは、私の発言をより弁解できず、人を傷つけるものにしてしまいました」
「自分が2人のアジアの女性を選んで非難したことに気が付かなかった事実こそが、100%間違いなく、私の持つ特権性なのです」
「私たちの社会はしばしば、女性を攻撃します。特にアジア系やアフリカ系のの女性を。そして私は、自分がそれに加わってしまったことを心から恥じています」
「私に正しいことを教える義務は彼らには(そして他の誰にも)ありません。私自身の教育のために、クリッシーと麻理恵を犠牲にしてしまったことに、心からお詫びします」
ローマンさんがお詫びをした後、テイゲンさんは「謝罪を受け入れる」とコメントした。
「アリソン・ローマン、お詫びのコメントをありがとう。誤解の無いように言うと、あなたが本当に思っていたことに対して謝るだろうとは思っていませんでした。あなたのコメントに、私は傷つきました。だけどより傷ついたのは、それがあなただったから。いつものように、知らない人に何から何まで攻撃されるというのとは違ったから!」
ローマンさんの謝罪に対して、近藤さんは現時点では、公式なコメントは発表していない。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。