働き方の多様化に伴い、個人事業主やフリーランス等の働き方を選択する人も多い現代。
こうした働き方を選択しているビジネスパーソンのキャリアの背景や人生設計、今後の課題にはどのような傾向があるのだろうか。
アクサ生命は、全国の20歳~79歳の男女を対象に、「自営業者、個人事業主、フリーランス等のライフマネジメントに関する調査2024」を実施。
自営業者・個人事業主・フリーランス等の理想の人生や、感じているリスクとその対策、働き方に関する意識と実態、現在の職業に就くまでの歩みなどを聞いた。
【調査概要】
名称:「自営業者、個人事業主、フリーランス等のライフマネジメントに関する調査2024」
対象:20歳~79歳の男女で「自営業者」「個人事業主・フリーランス」「士業」「小規模企業経営者」(いずれも自身を含めない従業員数が5人以下)と回答した人
期間:2024年8月6日~8月7日
方法:インターネット調査
地域:全国
有効回答者数:3000人
前職や独立のきっかけは?
現在の職業以前に経験したものを聞いたところ、「会社員経験」が全体の72.9%で突出して高くなり、「公務員・団体職員経験(会社員経験はなし)」が2.9%、「専門職経験のみ」が3.2%、「パート・アルバイト経験のみ」が7.2%、「その他」が13.8%となった。
また、学校を卒業してから現在の職業になるまでに経験した職業の数を聞いたところ、「現在の職業になる前に働いたことはない」が8.4%、「1つの職業を経験している」が35.5%となり、2つ以上の職業の経験がある人の割合は56.1%となった。
現在の職業に就くきっかけを聞いたところ、1位「自分の夢・目標」(41.1%)、2位「前職の退職」(15.0%)、3位「前職の勤め先への不満」(12.0%)、4位「資格の取得」(8.5%)、5位「知人からの誘い」(7.7%)となった。
理想の人生を追求しやすい一方で...
続いて、現在の職業は「自身の理想の人生」を追求しやすい働き方だと思うか聞いたところ、「そう思う」は78.7%、「そう思わない」は21.3%という結果になった。「そう思う」と回答した人にその理由を聞いたところ、「自分の裁量で物事が決められる」が74.3%で突出して高く、次に「自由な働き方ができる」(45.4%)「勤務時間に縛られない」(42.0%)が続く結果となった。
一方で、全体の84.6%が「病気や怪我による収入減少のリスクが大きい」、80.4%が「収入が不安定」と感じていることも分かった。老後の生活資金のために公的年金以外で準備しているものでは「預貯金」(64.2%)が最も高くなり、「NISA(少額投資非課税制度)」(24.2%)「有価証券(投資信託・株・債券など)」(20.4%)「個人年金保険」(17.3%)「小規模企業共済」(10.7%)と続いた。
また、老後の生活資金と病気・怪我の際の費用の準備状況については、すべての項目において「不十分だと思う」が半数以上となり、課題意識が共通している傾向にあった。
理想の人生に必要なものは?
調査では、全体の50.0%が「理想とする人生がある」と回答し、「理想とする人生がない」は50.0%と拮抗する結果となった。
「理想とする人生がある」と回答した人に理想の人生で重視するものを聞いたところ、「自由・自分らしさ・やりたいこと」「家族・家庭」「人とのつながり・人間関係」が上位3つに並んだ。
また、理想の人生の実現について相談相手を聞いたところ、「パートナー・配偶者」が48.5%で最も高くなり、次いで「友人・知人」(31.2%)「同業者のつながり・コミュニティ」(21.5%)「親・子・兄弟姉妹」(18.3%)「税理士・公認会計士・弁護士など士業」(14.4%)となった。
理想の人生の実現に必要だと思うことを聞いたところ、「健康管理」(52.1%)が最も高くなり、次いで「貯蓄・資産形成」(45.4%)「目標の設定」(40.7%)となった。(20代・30代では「目標の設定」、40代以上では「健康管理」が1位)。理想の人生の実現のために実際に取り組んでいることを聞いた中でも上位3つは「健康管理」(44.2%)「貯蓄・資産形成」(35.5%)「目標の設定」(30.6%)が並んだ。
また、理想の人生の実現のためにライフプランの作成に取り組んでいる人(177人)に、ライフプランの見直し・メンテナンスを行っているか聞いたところ、「行っている」は55.4%、「行っていないが、今後は行いたい」は37.9%だった。ライフプランの作成に取り組んでいる人の多くが、ライフプランを再考しながら歩みを進めているようだ。