台風13号の影響で、関東では早朝から激しい雨が降り続いている。
急な突風にも注意しなければならないが、気をつけたいのが「エアコンの室外機」の取り扱いだ。
もし、ベランダに設置した室外機が倒れていても、自力で起こすことは危険だという。
なぜ危険なのか。どのようなけがにつながる恐れがあるのか。
経済産業省が注意呼びかけ
経済産業省は9月7日、Xでこのように呼びかけた。
「【注意】台風の影響でエアコンの室外機が倒れた場合、自力で起こさないでください。思わぬ怪我や感電、さらには、配管が外れ、マイナス温度になっている場合もある冷媒ガスが吹き出して凍傷するおそれがあります。コンセントを抜き、必ず設置業者又はメーカーにご連絡ください」
倒れた室外機を自力で起こすと、思わぬけがや感電につながるほか、ガスが吹き出して凍傷になる恐れがあるという。
この投稿を見たユーザーからは、「これ、初めて知りました。ガスが吹き出すなんて怖い」「危険ですね」「これは非常に重要なアナウンス」といった反応が集まっていた。
エアコンの室外機の取り扱いについては、空調メーカー「ダイキン工業」が「災害時に発生する室外機のトラブル」で詳しく説明している。
それによると、台風などの災害時、室外機は周囲から様々な影響を受ける可能性がある。
例えば、突風によって倒れたり、ベランダから転落したりする。また、大雨で浸水することもある。
もし、室外機が倒れてしまった場合は、「絶対に自分で起こさずに、お使いのエアコンの販売店へご連絡・ご相談ください」としている。
詳しい理由は、次の通りだ。
「室外機の転倒により、室外機と室内機をつなぐ『冷媒配管』に負荷がかかり、その時にできた亀裂や穴から冷媒が漏洩する可能性がある。小さな亀裂や穴から勢いよく噴き出る冷媒はマイナスの温度になっていることもあり、触れてしまうことで負傷につながる」
室外機に損傷がないように見えても、目視では判別できない破損があったり、動かすことで配管や配線が外れたりすることも考えられる。
また、室外機が倒れている状態でエアコンを使用してしまうと、新たな故障の原因にもなる可能性があるという。