太平洋戦争中に約10万人が犠牲となった東京大空襲から、3月10日で75年となる。焦土と化した東京の様子を捉えた貴重な写真から、当時を振り返る。
■東京大空襲とは
太平洋戦争中、アメリカ軍がB29による東京への空襲を始めたのは1944年11月。これらは日中に、それも軍需工場を中心に狙って行われた。しかし、1945年3月10日からは本格的な民家に対する攻撃が始まった。10日未明には町工場や住宅など、東京の下町一帯に焼夷弾を投下する空襲を敢行し、約10万人の死者を出した。
■当時の様子を写真で振り返る
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■写真守り抜いたカメラマン
東京大空襲では、警視庁所属のカメラマンだった石川光陽の写真が今も残されている。当時「軍の機密に触れる」とされ写真の撮影は禁じられていたが、石川は警視総監の命を受けて惨状を記録し続けた。戦後、GHQが石川にネガの提出を求めてきたが、石川はこれを拒否。庭に埋めて隠すことで守り抜いた。