茨城県警竜ケ崎署は7月14日、会社の同僚の尻に空気を入れて死亡させたとして、同県つくば市手代木の会社員、吉田佳志容疑者(34)を傷害致死容疑で逮捕した。吉田容疑者は「悪ふざけしていた。死ぬとは思わなかった」などと容疑を認めている。毎日新聞などが報じた。
吉田容疑者は13日午後5時頃、同県龍ヶ崎市内にある勤務先の建設機械製造会社の工場で、同僚の千葉県柏市、会社員石丸秋夫さん(46)の肛門に向けて、ねじを締める際などに使うエアコンプレッサーの空気を吹き付け、肺を損傷させ、死亡させた疑いが持たれている。
同署によると、吹き付けたのは服の上からだったが、風圧が強く、体内にまで空気が入ったとみられる。
事件当時、周囲には複数の同僚がいた。吉田容疑者と石丸さんはほかの同僚と作業中だったが、空気を注入された石丸さんが体調の不良を訴えたため、一緒にいた同僚が消防に通報したという。
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▪️エアコンプレッサーの事故相次ぐ
エアコンプレッサーとは、空気を圧縮することができる機械で、この圧縮空気のパワーを利用して釘うちやタイヤのボルトなどの付け外し、さらには空気入れなどとして使用できる。
これまでにも、危険性を認識しないまま、作業現場などで同僚に対してエアコンプレッサーを吹き付けるケースは相次いでいる。
12月には、埼玉県警杉戸署は、神崎利宏容疑者(47)とペルー国籍のナカモト・トミー容疑者(36)が埼玉県の産業廃棄物処理場で、同僚の肛門からコンプレッサーで空気を入れ、死亡させた疑いで逮捕している。
3月には、島根県浜田市の配管工事の現場で、建設作業員の男性が同僚から服の上から肛門にエアコンプレッサーで空気を送られ、直腸にけがを負っている。