1日70円で傘を使用できる"傘のシェアリング"サービス「アイカサ」。約1ヶ月前に詳しく紹介したこのサービスが、本日12月3日に正式リリースを迎えた。
まずは渋谷を中心とした約50箇所のアイカサスポット(傘を借りたり返したりするスポット)からスタート。このスポットであれば今日から70円で傘シェアを試すことができる。
アイカサはiOSやAndroidのアプリではなく、LINEを通じてスポットの検索や傘のレンタル、決済などを行えるサービスだ(いわゆる"ミニアプリ")。ユーザーはまずLINEでアイカサのアカウントを友達に追加し、トーク画面の「傘を借りる」ボタンを押して最寄りのアイカサスポットを探す。
マップ上に表示されるアイカサスポットをタップすると、傘シェアの利用可能時間のほか、定休日や現在設置されている傘の本数などを確認することが可能。お気に入りのスポットを見つけたら現地に向かい、傘のダイヤルロックを解錠して使用する。
傘の解錠や返却にはアプリに表示されるQRスキャナーを活用。解錠時は傘のQRコードを読み取り鍵の番号をチェックし、返却時にはスポットに設置された傘立て本体などに記載されたQRコードを読み込んで返却処理を行う。
利用料金は1日70円。返却しない場合は1日ごとに70円が加算される仕組みだ。ただし1ヶ月の上限が420円になっていて、それ以上は追加で加算される心配もない。なお同日中であれば2回目以降も追加料金なしで何度でも利用OK。決済にはアプリに事前登録したクレジットカードを用いる。
11月1日にプロダクトの情報を正式に公開し、11月30日時点で事前登録者数が1000人を突破。アイカサスポットも日々増えていっているようで、サービスリリース時点では渋谷を中心とした約50箇所が登録されている。
具体的にはカラオケの鉄人(渋谷センター街店や道玄坂店のほか、恵比寿や新宿など6店舗)や映画館HUMAX渋谷店、世界で2番めに美味しいメロンパンアイスなどの店舗に加えて、いちご株式会社ビル(渋谷周辺5棟)やアットビジネスセンター(渋谷駅周辺2店舗)といった場所も加わった。
今回オフィスビルもいくつか含まれているが、これとは別にコワーキングスペースやオフィスへの導入についても話が進んでいるそう。社名は非公開ながら、ある企業とは試験的に法人向けプランに取り組む計画だ。
法人プランの場合は社員数などに応じて企業が月額で固定の料金を支払い、従業員は自由にアイカサを使える。通常のアイカサスポットに加えて自社オフィスでも傘のレンタルができる仕組みを考えているという(自社オフィスは一般ユーザーには表示されない)。
また新たな取り組みとして、今後「アイカサクーポン」や「アイカサスコア」といった機能もリリースする計画だ。
アイカサクーポンは商業施設がシェア傘を「既存顧客の利便性を高めるツールとしてだけでなく、新たな顧客にリーチするきっかけ」として活用できる仕掛け。同サービスのユーザー限定で提携店舗のディスカウントを受けられるクーポンをアイカサ上で配信していく。
もうひとつのアイカサスコアは、近年注目を集める"クレジットスコア(信用スコア)"のような機能だ。
アイカサを綺麗に返す、傘の不具合を報告するなどアイカサに関する行動をアイカサスコアに反映。スコアに応じてお得にアイカサを利用できる仕組みを取り入れる予定だという。
(2018年12月3日TechCrunch Japan日本版「1日70円の傘シェアリング「アイカサ」が正式公開、渋谷中心に約50箇所からスタート」より転載)
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