セブン&アイ・ホールディングスが5月8日、2030年までにプラスチック製ゴミ袋を全廃する、と発表した。
大企業がこの様な目標を掲げるのは、素晴らしいことだと思う。でも正直、「2030年って...時間かかりすぎじゃない?」と感じてしまった。
それは私だけではない様で、ネットでは同様の声が多く見られた。
編集部内でも、「2020年じゃなくて?」「10年後にはプラ袋なんてなくなってるんじゃない?」など、苦笑の声も上がっていた。
このブログをやっている以上、黙っている訳にはいかない。
まず、セブン&アイのウェブサイトをのぞいてみる。
メインページには「Green Challenge 2050 セブン&アイグループの環境宣言」というバナーが目に入る。(2019年5月15日現在)
クリックすると、次のページには、グループが2030年、そして2050年を目標にする環境テーマについてイラストと共にわかりやすく説明されている。
その中でも、プラスチック対策の2030年の目標としては:
プラスチック製レジ袋の使用量ゼロ。使用するレジ袋の素材は、紙等の持続 可能な天然素材にすることを目指す。
と述べてあった。
目標は素晴らしいと思う...でも。
世界ではすでに、使い捨てプラスチックの製品を禁止したり課金したりしている地域がすでに沢山ある。
なぜあと10年以上もかかるの? 課金したら減るんじゃない? すぐ紙に変えられないの? セブン&アイホールディングスの本社に電話をかけ、素人の漠然とした質問をぶつけてみた。
ーー2030年にプラスチック製レジ袋をゼロに、ということですが...。結構先ですよね?なぜそんなにかかるのでしょうか?
ウェブサイトにも記載していますが、この目標は2030年という縛りはなく、社会環境変化によって見直していきます。技術革新によっては、前倒しの可能性はあります。
ーーそれでは状況によっては2030年より遅くなる可能性もあると?
それは無いと思います。
ーーそれにしても10年以上あります。長すぎませんか?世界では禁止している地域も多いですし、日本でも近年プラスチックストローの廃止を発表している企業もありますが?
そういう所もありますが... 私たちは小売業で、お客様の利便性と安全性を大事にしており、お客様からの要望もあります。お客様にお声がけし、理解を頂いていくのには、そのぐらいの期間を見積もっています。
ーー紙袋だと破れて危ないとか、そういう事ですか?お客様がみんなマイバッグを持って来れば良いのでは?
お客様のご要望もあるので...
...とのこと。
担当の方の言葉をそのまま受けると、お客様からは「まだまだプラスチック製レジバッグの要望がかなりある」ということだろうか。
とはいえ、セブン&アイは4月から横浜市内のセブンーイレブン店舗で、プラスチック製と紙製のレジ袋を客が選択できるという実験を実施している。
結果はどうなるのだろうか?
業界の今後の動きを左右するであろう大企業だけに、彼らの動きに注目していきたい。
最後に、「2030年って遅すぎ...」と思いつつも、大企業でこの様な目標を発表したセブン&アイさんは、称賛したいと思っている。(でも、できるだけ早く実現してくださいね♡)
◇◇◇
ハフポスト日本版で働く私は、5月30日(ごみゼロの日)に向けて、ゴミ削減生活を始めました。様々なチャレンジや失敗を皆さんと共有していきます。皆さんも是非この機会に「ごみゼロ」への旅をご一緒しませんか?