Credit: B. Ferguson
金属の3D印刷、つまり積層造形は、粉末を合金化するためにレーザーや電子ビームのような直接的なエネルギー源を使用するが、そうしたことを行うことができるのは一部の金属のみである。多くの場合、凝固段階において大きな柱状粒子と亀裂が生じる。
今回、J Martinたちは、これまで3D印刷できなかった航空宇宙用アルミニウム合金でこの問題に挑んでいる。彼らは、それぞれの合金に合わせた細粒化用ナノ粒子で金属粉原料を修飾した。こうしたナノ粒子の組成は、結晶の格子間隔と密度の整合を特定することによって計算され、これによって低エネルギーの核形成障壁が実現された。
この造核剤によって、凝固中に生じる応力に、より容易に適応する小さな等軸粒が生成され、亀裂が形成される可能性が低減された。得られた構造の機械的特性は、こうした細粒化剤の無い場合よりも優れており、展伸材のそれに匹敵する。
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Nature549, 7672
doi:10.1038/nature23894
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