街にはきらめくイルミネーション。ツリーやリースで緑と赤にあふれたショウウィンドウ。幸せそうにキャッキャウフフしている恋人たち。
そう、クリスマスが今年もやってくる。家族と過ごす人、恋人と過ごす人、そして一人ぼっちのあなたのもとにも、楽しいクリスマスが迫ってきた。
欧米では、クリスマスシーズンを最高に楽しむために、クッソダサいセーターを着るというイベントがある。12月の第3金曜日は「くそダサいセーターの日」に制定され、今年は12月21日だ。
裁判の日でも、面接の日でも、とりあえず着てって
クリスマスの前哨戦、くそダサセーターイベントは、何をすればいいのか。答えはシンプル。
(1)直感で自分にフィットするダサいセーターを選ぶ
(2)1日、ずっとセーターを着つづける
(3)友人とこの特別な日の思い出をシェアする
作り自体も超ダサい特設サイトによると、この1日は「結婚式だろうが、学校だろうが仕事だろうが、葬儀があろうが着てください。大事な面接の日だったとしても、裁判官の心証が悪くなるなんて心配しちゃう判決日でも、1日着てね」とある。
覚悟はいいだろうか。
「早くセーターを選びたい」というあなたのために、もはやコンセプトもへったくれもないクリスマスセーターの数々を紹介しよう。
体を貫くティラノサウルス
「このクリスマスには、いつもと違う特別なことをしてみたいと思っていました。ということで、3Dのセーターを作ってみました。ぬいぐるみのティラノサウルスです」
クリスマスセーターを扱うサイトには、ちょっとよく分からない説明が書いてあった。だがこれで特別な12月の到来は間違いない。
著者は迷いなくボタンをクリックした。
サイトが撮影したセーターの動画には、やけに高画質でドラマティックにティラノサウルスが躍動する様子が映し出されている。映像の最後には、骨格標本に手をかけたモデルが風を受けてさわやかにポーズをとっている。
キリスト生誕
クリスマスってそもそも何の日?というのを強烈に思い出させる1枚はこちら。
もはやセーターですらない
クリスマスの認識が狂っているとしか思えない。セーターという縛りすら自由に解き放った1枚がこちら。
街中でこれを着て軽快なステップを踏めば、視線ひとり占め。クリスマス、家にこもるなんてもったいない。これで外出すればクリスマスシーズンの主役はあなたになること間違いなしである。
街に並ぶダサいセーターたち
アメリカ西海岸のショッピングモールでは、今年もダサいセーターがお目見えしていた。
いつ着るのか戸惑うセーターの数々。しかし現地在住の友人からは「仕事帰りっぽいお姉さんが、真剣な顔してセーターを選んでいた。ああ、いい文化だなと」とほっこりする一言が。
また、「これなんか光るんだよね」と送られてきた動画には、電飾まみれの猫が映っていた。商品説明は「the shirt lights up!」。見れば分かる。
なんでダサいセーターを着るのか
12月2日には、地球上でもっともダサいセーターを競い合う大会がフランスで開催された。
主に欧米でブームになっているが、なぜこんなうれしそうにダサい格好をするのだろうか。
欧米では、クリスマスに祖父母から「手作りのダサいセーター」をもらった経験のある人も多い。これでもかというほど執拗にクリスマス柄を編み込んだ悪趣味なセーターは、敬遠されるプレゼントの代名詞だった。
だが、この悪趣味さがもはやクールと思える次元に昇華され、2010年代には「ウォールストリートジャーナル」が選ぶ「いま最もホットなファッション」に選ばれてしまったのだ。
今年は、あなたもぜひ新しい記念日に身を投じてみてはいかがだろうか。