クラウドソーシングの可能性は女性の新しい働き方の可能性でもある。昨年産まれた息子さんを保育園に通わせながら、イラストレーターとしてランサーズでお仕事をされているnanako氏に「主婦として」「母として」の視点からご自身の働き方についてお話を伺った。
■結婚を機にイラストレーターとしての活動を本格化
― どのようにしてイラストレーターのお仕事をはじめたのですか?
小さい頃から絵を描くのが好きで、2007年頃より独学でIllustratorとPhotoshopを学び、アルバイトをしながらイラストを描いていました。2011年に結婚をして、それを機にフリーランスのイラストレーターとして本腰を入れて活動を開始しました。
― ランサーズを利用し始めたきっかけを教えて下さい。
地元のアートイベントで知り合ったwebデザイナーの方からのご紹介です。登録当初はアルバイトが忙しくアカウントを放置していた時期もありました。現在のように活用できるようになったのは、主婦になって時間に余裕ができてからです。
■ランサーズだからできる、自由な時間配分
―現在はどのように働かれていますか?
ランサーズで様々なお仕事をいただきますが、特に多いのは似顔絵です。初めのうちはコンペ方式でロゴやキャラクターを制作していましたが、子どもが産まれてからは働ける時間が限られているので、プロジェクト方式での提案が多いです。
現在は平日に働き、土日は息子と出かけたりお昼寝をしたりして過ごしています。案件が重なり忙しいときには、子どもを寝かしつけた後パソコンに向かったり、主人に家事・育児を頼んだりします。
― ランサーズを通して解決したことはありますか?
時間配分が自由にできるようになりました。子どもが熱を出したときや、自分の体調が優れないときは提案をお休みし、しっかり療養する。そして元気になって働けるときはどんどん提案して稼いでいます。
― お仕事上で心がけていることがあれば教えて下さい。
「とにかく全てにおいて丁寧に」です。気持ちはメッセージにも、制作物にも表れると思います。あとは、なるべく専門用語を使わず、お客様に伝わりやすい言葉で説明することです。
■家にいながら仕事ができる理想的な環境
― フリーランスとして働くメリットはなんでしょうか?
私は両親が共働きで、家に帰ると誰もいないことがしょっちゅうでした。いわゆる鍵っ子で、学校から帰ったとき母親の車があると、とても嬉しかったのを覚えています。そのため子どもが成人するまでは、なるべく家にいたいという思いがあり、たどり着いたのがフリーランスという道でした。
子どもや夫の調子が悪いときに、いつでも側にいたい。自分の調子が優れない時も、ゆっくり休みたい。そんな理想があったので、今はこの環境にすごく満足しています。
また自分の制作物でクライアントさんに喜んでもらえることが純粋に嬉しいです。自分の価値観やセンスの総合体が制作物ですから、それを認められることにはとても充足感があります。
― 今後はどのような働き方をしていきたいですか?
息子が大きくなっても、ずっとイラストレーターを続けていきたいです。たくさん働いて色々な仕事をするのもいいですが、ほどほどに活動して息の長いイラストレーターになれたらいいなと思います。自分の休みも家族の時間も、しっかり取りつつ、仕事を続けていきたいです。