フランス・ブルターニュ地方の伝統菓子「クイニーアマン」を知っていますか?一見するとクロワッサンのような焼き菓子は、独特のサクッとした食感とバターの風味が特徴。90年代後半にブームとなり、昨年コンビニや洋菓子店が新商品としてリリースしたことで再び注目され始めています。そして、その人気がクックパッドでは、何やら不思議(?)な形で広まっているようです...
■パン屋さんの失敗から生まれた「クイニーアマン」
クイニーアマンは、フランスのブルターニュ地方の伝統菓子。ブルトン語でクイニーは「お菓子」、アマンは「バター」を指します。そんなクイニーアマンは1860年、ブルターニュのパン屋さんがパン生地にバターを放置したまま溶かしてしまった失敗が始まりだとか。「捨てるのは、もったいない」と感じたパン屋さんが生地を伸ばす→織るを何度も繰り返し、バターと生地を馴染ませて焼いたパンがとても美味しくできあがったのだそう。
バターと砂糖を丁寧に折り込んだパン生地を焼きあげると外はサクサク、中は弾力のある食感に。バターにはブルターニュの特産である有塩バターを使うのも特徴です。クイニーアマンは、バターの風味と塩味、砂糖の甘味の絶妙なバランスを楽しむことができる焼き菓子なのです。
クックパッドでも本格的「クイニーアマン」に挑戦している方が!
大好きなクイニーアマン、試行錯誤でやっと完成! ダラダラ書きましたが、クロワッサン生地を使ってもいいし、お好きなバターロールの生地の1/4の分量のバターを折り込めばいいんです。
手間と時間はかかるものの、やっぱり美味しそう!!
■クックパッドでは、一風変わったスタイルで流行中?
クイニーアマンの第一次ブームは、90年代後半のこと。ベルギーワッフルの後釜として紹介されたことがブームのきっかけとなりました。第2次ブームは、昨年コンビニの商品が「おいしい!」とTwitterで話題になったことが始まり。また、伊勢丹で開催されたチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」で発売されたクイニーアマンが1日で2,000個以上売れたことでも大注目されました。
ところで、クックパッドには43品(2014.3.3時点)のクイニーアマンレシピが投稿されています。ただ、その多くが「食パン」を使ったクイニーアマン風のレシピという不思議な現象が起きています。
フライパンにバターと砂糖を充分に溶かし、パンを焼くだけで簡単に"クイニーアマン気分"が味わえるということで人気のようです。
流行のフレンチトーストをクイニーアマン風にアレンジ♪
外側はカリカリッ、内側はフワァツとした、Wな食感が病み付きに!硬くなったパンもよみがえります。休日の遅めのランチは、これとブラックコーヒーでゆっくり。
パン耳を上手に使った節約クイニーアマン☆
話題入り感謝!ほろ苦カラメルコーティングでヤバイっ止まらないっ‼︎パン屋さんのクイニーアマン風❤子供も大人も大喜びっ♪
いかがでしたか?生地から作る本格クイニーアマンも、食パンで作る簡単クイニーアマンも、どちらもとても美味しいそうですね!!記事を読んで、ちょっとでも気になった方は、まずはお近くの洋菓子店やパン屋さんで是非、クイニーアマンをチェックしてみてくださいね。(TEXT:中本タカシ/ライツ)
参考資料:
『フランスの郷土料理-ツール・ド・グルメ』(小学館)
『私のフランス地方菓子 新版』(柴田書店)
【関連記事】
(2014年3月4日「クックパッドニュース」より転載)