「ルナ・クワトロ」アウディの探査ローバー、2017年末までに月面着陸を目指す(動画)

アウディが資金と技術の支援を行っているルナ・クワトロは、ソーラー発電で駆動する月面探査ローバーだ。

多くの自動車メーカーは、地球上を走るためのクルマを製造するだけで満足しているようだが、アウディは違う。今回ご紹介するビデオでは、同社が本気で月を目指していることが分かる。

映像に登場するのはアウディ「ルナ・クワトロ」と呼ばれるマシン。アウディは、民間によるロボット月面探査コンテスト「Google Lunar XPRIZE」にドイツから唯一参加しているPart-Time Scientists(パートタイム・サイエンティスト)というチームを支援しており、ルナ・クワトロは、同チームのキャンペーンの重要な役割を担っている。このコンテストには、世界中から25チーム以上が参加し、現在のところ15チームが勝ち残っている。

アウディが資金と技術の支援を行っているルナ・クワトロは、ソーラー発電で駆動する月面探査ローバーだ。可変式ソーラーパネルとリチウムイオン電池を搭載し、4つの車輪にそれぞれ内蔵されたハブモーターが駆動する。理論上、最高2.2mph(約3.5km/h)の速度でしか走行できないが、速さはここでは重要ではない。このマシンは、細かい砂やごつごつした岩で覆われている厳しい環境の月面を走行するために開発されたものだ。このコンテストでは、少なくとも500mを走行する必要があり、1対の立体カメラで撮影された高解像度の映像を地球まで送信することをゴールとしている。

計画によれば、ルナ・クワトロは、2017年末までにロケットで地球から月面に向けて打ち上げられるという。38万4,400km離れた月まで5日間で到着する見込みで、1972年にアポロ17号(NASAが行った月への最後の有人宇宙飛行)が到達した付近となる、月の赤道の北側へ着陸する計画だ。アウディのセールス・マーケティング担当取締役、ルカ・デ・メオ氏(セアトのCEOでもある)は、カンヌの国際イノベーションフォーラム「カンヌ・イノベーション・デイズ」において、このプロジェクトへのサポートを発表している。

スーパームーンの見ごろは過ぎてしまったが、月に思いを馳せながら「ルナ・クワトロ」を紹介するビデオリストをご覧いただきたい。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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