アウディ、フォルクスワーゲンのグループ会社でも成長プラン継続

アウディも今回の不正問題に無関係ではなく、米国だけで1万3,000~1万4,000台、全世界では約210万台が対象になっている。

フォルクスワーゲン(VW)は目下、排出ガス不正問題に対応する費用捻出のため、様々な計画の延期もしくは中止を決断せざるをえない状況に陥っている。その一方で、同グループのアウディはこれまで同様、新規採用を続ける構えだとロイターが報じた

もちろん、アウディも今回の不正問題に無関係ではなく、米国だけで1万3,000~1万4,000台、全世界では約210万台が対象になっている。だが今のところ、人員削減に至るほどの影響は出ていないようだ。同社の人事担当取締役であるトーマス・シギ氏は「戦略的成長のためのプランは変更せず、計画どおり新しい人員の採用を続けていく」と述べ、さらに、来年には従業員に対して"十分な額"のボーナスを支払うつもりであることも示唆したという。

アウディは現在、いくつかの大きなプロジェクトに取り掛かっている。2018年には「e-tron クアトロ・コンセプト」の市販モデルが生産開始となる予定だし、パフォーマンス重視のファンに向けた新型「TT RS」も間もなく登場する。新型「A4」も、全世界での発売が開始されれば、間違いなく同社のグローバル・セールスに大きく貢献するだろう。

ロイターの記事によると、VWグループは排出ガス不正問題による影響や金銭問題をVWブランドに集結させることで、その他のブランドを守りたい意向のようだ。当問題にかかる費用は甚大で、VWは1,100万台に上る不正ソフトウェア対象モデルの改修だけで65億ユーロ(約8,650億円)の予算を計上。世界的な規模でみれば、同社は最大で780億ユーロ(約10兆3,500億円)の損失を抱えると見られている

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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