堀北真希「男性と女性で違いがあるのは確か」

今日本で最も忙しい女優、堀北真希。24歳の彼女は舞台に、映画に、テレビにと引っ張りだこだ。今秋はフジテレビ毎週木曜日の夜9時放送ドラマ「ミス・パイロット」で主役を演じている。BLOUIN ARTINFO ジャパンでは、撮影の合間をぬってフジテレビのスタジオで時間を作ってくれた堀北真希に会い、彼女の最近の役柄などについて話を伺った。
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今日本で最も忙しい女優、堀北真希。24歳の彼女は舞台に、映画に、テレビにと引っ張りだこだ。今秋はフジテレビ毎週木曜日の夜9時放送ドラマ「ミス・パイロット」で主役を演じている。

このドラマでは、蒲田で両親の居酒屋を手伝っていた堀北演じる主人公の手塚晴が、パイロットを目指すことになり、ANAの数少ない女性のパイロット候補生として様々なことに遭遇し成長していく姿を描いている。

BLOUIN ARTINFO ジャパンでは、撮影の合間をぬってフジテレビのスタジオで時間を作ってくれた堀北真希に会い、彼女の最近の役柄などについて話を伺った。

「今回の役はパイロットを目指すということで、実際に色々とお話しを伺ったのですが、最初からパイロットになりたいと思って、パイロットになる人は以外と少ないそうです」 と、自分の演じる役についていつも周到な準備をすることで知られている堀北は、今回の役についてのリサーチから得たことを教えてくれた。「イメージだと女性でパイロットになりたいというと、すごく男性的で強い女の人というイメージがありますが、そういうこともないみたいです。女性らしい女性でもパイロットになっています。今回私が演じているのはそういう女性ですね」

実際にはANAの2500人いるパイロットのうち、女性は約20人と極めて少ない。決して、就職や研修において女性だからという障害がある訳ではないのに、この少なさは現代日本において、やはりまだまだ男女平等は遠いということを実感させる。

堀北いわく、「実際に女性パイロットの方に話しを伺っても、別に訓練中に女性だから困ることはないと仰っていました」とのことで、「今回のドラマをきっかけにして、女性でも訓練を受けてパイロットになれるということが広まってくれたらいいなと思っています」と希望を述べている。堀北はこのドラマに出る前にNHKの朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」で主役の女医を演じたが、 最高視聴率20.7%という非常に高い数字を記録しており、彼女の影響力も推して知るべしと言える。もっとも堀北自身は視聴率にはこだわらないと語る。「視聴率が高くても低くても、見てくれている人はいる訳ですから、それが多いからがんばるとか、逆に少ないからがんばるとか、そういうことはないです」

ミス・パイロット-トレイラー

日本女性の社会進出の低さ(男女平等指数調査において、日本は対象となっている世界136カ国のなかで105位。欧米あるいは先進国のなかでも非常に低い)にも話しが及んだが、堀北自身はこの問題に対して冷静だ。「女性でも男性でも、自分がやりたいと思うことをやれる環境があればいいなとは思います。日本でも、職場では男女あまり関係なくという感じになってきているとは思いますけど...。実際自分も働いていて、女性の方と仕事する機会はすごく多いです。例えば、カメラとか照明とか、いわゆる力を使う仕事でも、女性が多くなってきていると感じます」

「ただ、やっぱり意識の問題が大きいと思います。なにかこうしましょうと決めたとしても、みんなの気持ちのなかで『女性だから』、『男性だから』という考えがあると、いづらくなることがありますよね」とも述べている。

堀北の所属するマネージメントはタレントもスタッフも大多数が女性で、日本の現状つまり女性パイロットが1%未満というような男性中心の現状では極めて異例と言える。が、堀北自身はこのことについてあまり特別なことだとはとらえていない。「平等というのが全く同じ数にするということなのかどうか、わからないですね。男性と女性で違いがあるのは確かなので、それぞれがお互いを尊重し合える世界になればいいんじゃないかなと思います」

今年あたまにはイギリスの人気ポップグループ、ワン・ダイレクションを振り袖姿で出迎えたが、堀北自身は「国内外ということ関係なく、やっていきたいとは思いますが、まだ明確なビジョンがある訳ではないです」と、海外での仕事に現時点であまり興味はないようだ。

彼女の次回作は吉田恵輔監督の映画「麦子さんと」で、12月21日公開。松田龍平と兄妹という役で共演し、アニメショップで働くオタク女子を演じている。どんな映画なのかと聞いたところ、「お母さんと娘の話です。小さい時にお母さんが出て行ってしまって、お母さんの記憶がないままにお父さんとお兄さんと暮らしているんですけど、大人になってお父さんが亡くなってから急にお母さんが目の前に現れて、戸惑ってしまって、お母さんに素直に接することができなくて、というままだったそのお母さんが今度は亡くなっていなくなってしまいます。お母さんの納骨にお母さんの故郷に行って、そこで自分のお母さんがどういう人だったのか始めて知るというストーリーです」と説明してくれた。

麦子さんと-トレイラー

(※この記事は2013年12月10日のBLOUIN ARTINFO「堀北真希インタビュー」から転載しました)

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