9月1日 金曜日 天気:晴れ 肌:いつもより乾燥
朝起きると、寝ぼけ眼でスマホをとって、まずはその日のメールと仕事の連絡をチェックする。
2度寝する前に、重い身体をベッドから起こす。洗面所に向かって、歯を磨き、顔を洗う。
その間に今日着る服を考える。その間、1分。
服が決まったら、残すはメイク。
コンシーラーでまずはにきび跡を隠す。下地は塗らない。
パウダーを塗って、眉毛を描く。アイシャドウはその日の気分に合わせて色を変える。
最後はリップ。あの人からもらったとっておきの色を今日はつけよう!
私は、比較的薄化粧だ。
それでも、毎日このルーティーンは欠かせない。
それは、面倒くさいという感情も起こらないほどに日常に組み込まれてしまっている。
そんな私は、今日から「すっぴん」で一ヶ月間過ごすことを決めた。
普段「当たり前」のこととして、メイク道具を手にしていたのだが、改めてメイクと自分の関係について、知りたくなった。
それは、雨宮紫苑さんのあるブログを読んだことがきっかけだった。
「わたしは、『女は化粧して当然』という風潮に、強い疑問を抱いています。女が素顔でいることは、そんなに悪いことなんでしょうか?」
という筆者の訴えに、ドキッとしてしまった。当たり前のようにメイクしていた私は自分が、ある決められた社会のルールに無意識に従っていたのかもしれないと気づかされたのだ。
なんで男性もメイクをしないんだろう。
なんですっぴんの日は、マスクをするんだろう。
毎日のメイクと特別な日のメイクが全然違うのはなぜだろう。
など、疑問がどんどんあふれ出た。
これはちょっとした、でも私の中では壮大な実験だ。毎日すっぴんなんて、正直ドキドキするし、怖い。
もしかしたら何かが見えてくるのかもしれない。
この一ヶ月間素肌で過ごすなか、考えたことを日記のように書き留め、
それをブログとして、掲載していこうと思う。
果たして、私は30日後、どんな顔で過ごすのだろうか。
◇◇◇
ハフポスト日本版でエディターとして働く私(27歳)は、2017年9月いっぱいを「ノーメイク」で過ごしました。仕事も、プライベートも、あえてメイクを塗らないことで見えてきた世界を、1カ月間少しずつ書き留めていきました。これから原則、朝の7時ごろに順次公開していきます。
第6話:女が「女装」することの快感。
ハフポストでは、「女性のカラダについてもっとオープンに話せる社会になって欲しい」という思いから、『Ladies Be Open』を立ち上げました。
女性のカラダはデリケートで、一人ひとりがみんな違う。だからこそ、その声を形にしたい。そして、みんなが話しやすい空気や会話できる場所を創っていきたいと思っています。
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