「企業には世界を良くする力がある」メイクでビジネスと社会を変えてしまった3人

すっぴん日記 第24話

9月24日 日曜日  天気:晴れ 肌:プニプニ

すっぴん月間も残すところ、1週間弱となった。最近、あることに気づいた。

女性が化粧品を手放せない理由。

それは、化粧品業界が巨大なマーケットであり、常に新しい、魅力的なコスメが売り続けられるからではないだろうか。

いい意味でも悪い意味でも、化粧品会社は女性の人生に大きな影響を与えてきた。

女性たちを「化粧品を買わなきゃ」という気持ちにさせるために、時には「化粧をしないと綺麗ではない」「若く見られない」とプレッシャーをかけてくることもある。

それでも、化粧品の歴史を振り返ってみると、社会をいい方向に変えてきた人たちがたくさんいる。その中から3人を、伝説のメッセージとともに紹介したい。

👩THE BODY SHOP創業者 アニータ・ロディック

「成功したいなら、ビジネススクールへ行っちゃダメ」

Getty Images

社会を変えたビジネスモデル:動物実験なし、フェアトレード、企業が社会に利益を還元する

世界的な大企業であるBODY SHOPは、今まで化粧品会社とは無縁だった一人の女性によって始まった。アニータは、国連機関で1年間働いた後、世界放浪の旅に出て、カカオバターやアロエベラ、ホホバオイルなどの天然素材に出会い、自然派コスメのアイデアを思いつく。

29歳の時にボディショップ1号店を出店し、成功に導く。数々の新しいビジネスモデルを展開し、常識を一つ一つ覆していくのだが、基本的には顧客のニーズを満たしているため多くの人に支持される。

彼女は、化粧品業界だけでなくビジネスの考え方そのものを変えてしまった。利益を社会に還元しても、利益は生み出し続けることができる。社会起業家は今でこそたくさんいるが、彼女はその先駆けとなった。

👩LUSH創業者 マーク・コンスタンティン

「私は私の人生からFUN(楽しみ)を手放すつもりはありませんね」

Bloomberg via Getty Images

社会を変えたビジネスモデル:広告費ゼロ、マーケティング部門なし

多くの化粧品会社は、有名な女優を起用し、莫大な広告費をかけている。しかし、LUSHはそれが一切ない。

商品の中身にお金をかけ、純粋に消費者の口コミで広がることを期待している。それは毎日のように会社が生まれ、潰れる現代で「ありえない」ことと思われている。しかし、LUSHはそれで成功した。

創業者であるマーク氏は、BODY SHOPとも仕事をしていた。BODY SHOPと同じように動物実験を禁止したり、自然派コスメを提供したりするのも不思議ではない。

また、彼は「ゲイでも、タトゥーがあっても、ピアスだらけでも、私たちの会社ではハッピーに働くことができます」と話し、職場における従業員の幸福度と多様性を重視してきた。実際に私もロンドンのLUSHに行った時、一人の店員の腕がほとんどすべてタトゥーで埋め尽くされていてびっくりしたことがある。日本ではなかなか見ない光景だが、銀座のような一等地で自分らしさを追求できる環境にあるのは、うらやましいと思った。

👩FENTY BEAUTY プロデューサー リアーナ

「この業界の壁をとっぱらう!」

NurPhoto via Getty Images

社会を変えたビジネスモデル:ターゲットを絞らず、すべての人に合う商品を展開

歌手のリアーナは知っているだろうか。それなら、化粧品プロデューサーのリアーナは?

彼女は、今年の9月にニューヨークファッションウィークで発表した化粧品ブランドで化粧品業界に潜む人種差別を覆した。

リアーナのブランドは、さまざまな肌の色に合わせて、なんと40色のカラーバリエーションを揃えたファンデーションを開発。化粧品会社のボビーブラウンもカラーバリエーションに力を入れてきたが、40色はなかった。

アメリカやヨーロッパで広く展開するコスメのセレクトショップSephoraで売り始めたところ、暗めのファンデーション11色のうち、9色がすぐに完売した。「初めて自分の肌にあうファンデーションを見つけた」と話す人もいて、リアーナは限定的なターゲットを、すべての肌色、すべての肌質、つまりすべての人に手に届きやすいようにした。

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ハフポスト日本版でエディターとして働く私(27歳)は、2017年9月いっぱいを「ノーメイク」で過ごしました。仕事も、プライベートも、あえてメイクを塗らないことで見えてきた世界を、1カ月間少しずつ書き留めていきました。これから平日朝7時ごろ、順次公開していきます。

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