東京都知事選で当選確実となり、万歳する小池百合子元防衛相(中央)ら=31日午後、東京都豊島区
舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選が7月31日に投開票され、無所属の新人で元防衛相の小池百合子氏(64)が、元総務相の増田寛也氏(64)=自民、公明、こころ推薦=、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)=民進、共産、社民、生活推薦=らを破り、初当選した。NHKニュースなどが報じた。初の女性都知事に就任することになった。
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報道各社は31日午後8時に開票が締め切られた直後、小池氏が当選確実と報じた。小池氏はその後、東京・池袋の選挙事務所に姿を現し、支持者らを前に「このような結果を導いてくださったことに、みなさま方に感謝を申し上げると同時に、その結果の重みを感じながら、新しい都知事としてしっかりと都政に邁進していきたいと思います」などと喜びを語った。
小池氏は自民党の推薦を受けずに知事選に立候補した。立候補表明の後、都議会の「冒頭解散」を掲げて対決姿勢を鮮明にし、注目を集めた。
選挙戦では、都政の透明化や行財政改革などを公約に掲げ、高まる保育ニーズに対応するために空き家を活用した小規模保育を実施し、東京の環境先進都市化や無電柱化を進めるなどと訴えた。緑色を全面に押し出した選挙運動を繰り広げ、「百合子グリーン」とも呼ばれた。
小池氏は兵庫県芦屋市出身。関西学院大を中退してエジプトのカイロ大を卒業。ニュースキャスターとして全国に知られるようになり、1992年の参院選で初当選を果たして政界に転身。環境相時代は軽装で働く「クールビズ」を提唱した。2005年の郵政解散で小泉純一郎首相(当時)の「刺客」として東京10区にくら替え立候補し、当選した。
一方、組織動員型の選挙スタイルを続けた増田氏は、待機児童解消へ地域別のプログラムを知事就任から1カ月以内に策定すると強調。また、野党統一候補として擁立された鳥越氏は、公共事業などの予算を見直し、浮いた財源を待機児童の解消に向けた保育士の給与引き上げに回すと主張したが、互いに小池氏に届かなかった。
今回の都知事選は、過去最多の新人21人によって争われた。舛添氏の公私混同問題が都民の厳しい批判を浴びたことから、知事としての資質や政治とカネの問題への姿勢などが問われた。
【UPDATE 2016/08/01 07:41】
東京都知事選挙は開票が終了した。都選管によると各候補の得票は以下の通り(得票順)
小池百合子(無・新) 291万2628票=当選
増田寛也(無・新) 179万3453票
鳥越俊太郎(無・新) 134万6103票
上杉隆(無・新) 17万9631票
桜井誠(無・新) 11万4171票
マック赤坂(無・新) 5万1056票
七海ひろこ(諸派・新) 2万8809票
立花孝志(諸派・新) 2万7241票
高橋尚吾(無・新) 1万6664票
中川暢三(無・新) 1万6584票
山口敏夫(諸派・新) 1万5986票
岸本雅吉(無・新) 8056票
後藤輝樹(無・新) 7031票
谷山雄二朗(無・新) 6759票
武井直子(無・新) 4605票
宮崎正弘(無・新) 4010票
望月義彦(無・新) 3332票
山中雅明(諸派・新) 3116票
今尾貞夫(無・新) 3105票
内藤久遠(無・新) 2695票
関口安弘(無・新) 1326票
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