安藤友香「忍者走り」で日本代表内定  名古屋ウィメンズマラソンで派遣記録を突破

「名古屋ウィメンズマラソン」で初マラソンの安藤友香が2時間21分36秒で2位。日本歴代4位の好記録で、日本陸上競技連盟が定めた世界選手権の派遣設定記録を突破した。

8月にロンドンで行われる世界陸上選手権の代表選考会を兼ねた「名古屋ウィメンズマラソン」が3月12日、ナゴヤドームを発着点に行われ、初マラソンの安藤友香(22=スズキ浜松アスリートクラブ)が2時間21分36秒で2位に入った。安藤は日本歴代4位の好記録で、日本陸上競技連盟が定めた世界選手権の派遣設定記録を突破。女子マラソンの代表に内定した。優勝はリオデジャネイロオリンピックで銀メダルを獲得したバーレーンのユニスジェプキルイ・キルワ(32)で、2時間21分17秒だった。

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日本選手最高の2位でゴールする安藤友香=12日、ナゴヤドーム

クラブの公式サイトによると、安藤は岐阜県出身で1994年3月生まれ。愛知・豊川高校時代には、駅伝部主将として活躍した。都道府県駅伝では2015〜2016年2年連続で1区(6キロ)の区間賞を獲得している

安藤の特徴は、「忍者走り」や「乙女走り」とも呼ばれる両手を下げたまま腕を振らない独特のフォーム。この日のレースをを解説した、シドニーオリンピック金メダリスト高橋尚子氏は「安藤選手は走るフォームは非常にマラソン向きでぶれないという所が良いところ。気持ち的にも冷静で判断もできていたというのが、これから楽しみな選手だなと思った」とコメントした。

レースは中間地点でキルワと安藤の一騎打ちとなった。安藤は33キロ付近までキルワと互角のレース展開を見せた。2時間21分36秒というタイムは初マラソンでは日本最高記録となる

レース後、安藤は「初めてということもあったので思いきってレースしようと思ってたんですけど、銀メダリストであるキルワさんもでられるということで、もう、しっかり勝負していくにはついていくしかないと思っていたので、後のことは考えずに最初からまっさらで走りました」とコメント。ロンドン大会代表に内定したことについては、「嬉しい」としながらも、「今のままじゃ世界で戦えないので、もっとここからさらに磨いて、しっかり勝負できるように頑張ります」と決意を述べた。

■日本代表に有力視されている選手は?

日本陸連によると、世界選手権の女子マラソンの枠は最大3枠で、派遣設定記録は2時間22分30秒。「さいたま国際(2016年11月)」「大阪国際(2017年1月)」「名古屋ウィメンズ(2017年3月)」の3つの選考会で派遣記録をクリアし日本人1位の成績を収めるか、「北海道(2016年8月)」を含めた4つの選考会で日本人3位以内に入り、総合的に見て本大会で活躍が期待されると評価されるかのいずれかで選考される。

スポニチによると、これまでの選考会では、次の選手が入賞している。

・重友梨佐(29=天満屋)…大阪国際で2時間24分22秒で優勝

・那須川瑞穂(37=ユニバーサルエンターテインメント)…さいたま国際で2時間33分16分の5位で日本人トップ

・吉田香織(35=TEAM R×L)…北海道で2時間32分33秒で優勝

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