政界再編に向け早速始動!・・・結党大会と政策協議スタート

将来、「一つになる」(橋下代表)のであれば、国政、地方とも勝手に候補者を発掘したり、擁立したりするのは好ましくない。そういう意味で、そうした調整もこれから双方の幹事長で行っていくことになった。
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先週は、昨年末結党した結いの党にとって、早速、その試金石となる大きな行事、節目が訪れた。日本維新の会との政策協議のキックオフと、第一回党大会(結党大会)の開催である。

1月15日、大阪で、日本維新の会の橋下徹代表、松井一郎幹事長、浅田均政調会長と、新党結成挨拶をかねて初めての政策協議を行った。当方は、代表の私、小野次郎幹事長、柿沢未途政調会長である。

初回、かつ、私以外は初顔合わせだったので、憲法観や集団的自衛権、脱原発等の課題についてざっと荒ごなしをしたうえで、次回は1月24日、東京で開催することを決定した。国会で来年度予算案が成立する、この3月末頃までには共通政策を策定することができるよう、両党の政調会長同士で精力的に協議を重ねていく。維新とは、昨年1月(衆院選後)に合意した10項目にわたる基本政策合意が既にある。これをベースに双方が協議すれば、そう時間をおかず合意することができるだろう。そして、その先に両党の合流、新党がみえてくる。

また、将来、「一つになる」(橋下代表)のであれば、国政、地方とも勝手に候補者を発掘したり、擁立したりするのは好ましくない。そういう意味で、そうした調整もこれから双方の幹事長で行っていくことになった。

この関連で言えば、地方議員レベルでも超党派の勉強会、「日本の新しいかたち研究会」をキックオフすることになった。三役協議の翌日、16日に、維新(大阪)、結い(横浜)、減税日本(名古屋)のメンバーで初会合が開かれ、他の政党も含め、全国に拡げていくこととなった。次回は2月22日の予定という。ここを基盤に、来年春の統一地方選の候補者発掘、調整をしていくのも一つのやり方だろう。

また、1月18日には、都内のホテルで結党後、初めての党大会を開催した。15人の国会議員とそれまでに入党手続きを終えた40人の地方議員、大勢の党員の皆さんの参加を得て、盛大に開催することができた。

記念(ゲスト)講演は古賀茂明さん。飛び入りで政治ジャーナリストの田勢康弘さんにも参加していただいた。古賀さんは、今は細川護煕都知事選候補予定者の公約づくりに携わっている、旬の人だ。

また、他の政党すべてに招待状を出したところ、民主、維新、生活からは幹部が出席。自公両党からは祝電をいただいた。特に、自民党・安倍総裁からは、祝電とは思えない長文のものをいただき、その趣旨は「お互い切磋琢磨していこう。再編で消えていった政党は多いが、是非、野党を結集して一大勢力をつくってほしい」というものだった。再編をチクリとやりながら、一方でエールを送るあたりはやはり余裕の賜物か。共産、社民、みんなからは音沙汰がなかった。

この党大会で私は、「自民党の1強多弱の中で、政治理念と基本政策の一致を大前提に野党勢力を結集していく。これが結いの党の第一の使命」、そして「『脱官僚』『脱中央集権』『脱利権・既得権益』で国のかたちを変えていく、これが第二の使命」と強調した。その上で「今年の運動方針」として、「政党の枠を超えた政策協議を積極的に進める」「結党の原点、理念、基本政策を決して揺るがせにはしないが、小異を捨てて大同に就く気構えを持つことも重要」「日本維新の会とは近い将来の合流に向けて党対党の政策協議に入り、早期の合意を目指す」と明確に打ち出した。

なお、都知事選については「細川氏とは、脱原発、都市経営に民間活力導入、脱バラマキといった方向性は同じだと判断した」と支援することを表明。細川氏からも「日頃友人として親しくし、語り合ってきた江田憲司さん。結いの党を率い、今の政界に風穴を開け、日本の未来を切り開く先頭に立つことを期待いたします」との祝電が届いた。

細川氏の正式な出馬会見は22日の予定だが、その公約づくりに携わっている古賀茂明さんや田中秀征さんとの情報交換で、上述のように、我が党の原点、理念、基本政策と、候補予定者の中では、その方向性が一番合致すると判断した。特に、「規制改革」=「既得権益の打破」は、他の有力候補者には打ち出せない方向性で我が党とは親和性が高い。ただし、細川氏は「純粋無所属」で出馬するというので、今後、どういう支援の方法があるか検討してまいりたい。

(2014年1月20日「今週の直言」より転載)