テレビで活躍していた人気者が、YouTuberとしてデビューする。そんな動きが加速している。
2月19日には、NHK教育テレビ「つくってあそぼ」のワクワクさんこと久保田雅人さんがYouTubeチャンネルを開設したことを発表し、話題になった。
ワクワクさんがYouTuberに ネットで歓喜の声
ワクワクさんが出演した子ども向けの工作番組「つくってあそぼ」は、ノッポさんとゴン太くんの「できるかな」の後番組として、1990年に放送開始した。
その後23年にわたり、子ども達に工作の楽しさを伝えつづけたが、2013年に惜しまれながら歴史に幕を閉じた。
そんなワクワクさんのYouTuberデビューが発表されると、Twitterなどネット上には懐かしむ声が続出。「小さい頃に見ていました」「応援しています」など、ワクワクさんとの「再会」を喜ぶコメントが相次いだ。
20日時点で、投稿されている動画数は3本。紙コップで作るUFOや手作りロケットなどの作り方を紹介しており、再生時間は約2分間〜7分間程度と、気軽に見やすい長さだ。
YouTuberデビューの発表からわずか1日で、チャンネル登録者数は4万を超えた。
ワクワクさん役の久保田雅人さんはTwitterで、「まだまだ現役だぜ!!これからもよろしくね!」と投稿した。
「水曜どうでしょう」ディレクターもYouTuberデビュー
「テレビっ子」にとって嬉しいニュースはそれだけではない。
2月18日には、大泉洋さんが出演する人気ローカル番組「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)の名物ディレクター、藤村忠寿さんと嬉野雅道さんがYouTuberデビューを発表した。
チャンネル登録者数は5万を超え、反響を呼んでいる。
2人によると、YouTuber活動は「会社に内緒」で始めるという。
藤村さんは、正月の抱負を語っている時に「俺もYouTuberになる」と宣言したところ、子どもに「かなりウケた」とのエピソードを披露した。
今後は毎週水曜日の午後7時ごろ、動画をアップしていく予定という。
草彅剛さん、NMB48吉田朱里さん、カジサック... YouTubeに”参入”した芸能人たち
芸能人とYouTubeといえば、2017年、ジャニーズ事務所を退所した草彅剛さんがYouTuberデビューを果たしたことが、大きな話題になった。
アイドルグループNMB48の吉田朱里さんは、2016年にいち早くYouTubeチャンネルを開設し、メイクアップ動画などを積極的に投稿した。今では「美容系YouTuber」として、高い人気を誇っている。
最近では、2018年9月、本田翼さんがゲーム実況アカウント「ほんだのばいく」を開設。SNSなどで拡散され、チャンネル登録者数は100万人を超えている。
また、同年10月には、お笑いコンビのキングコング、梶原雄太さんが「カジサック」としてYouTubeビジネスに参入した。
2019年末までにチャンネル登録者数が100万人に達しない場合、「芸能人を引退する」と宣言したが、現時点で登録者数は75万人。芸人仲間や人気YouTuberをゲストに招いたり、妻や子ども4人が登場する動画を投稿したりするなど、工夫を凝らしてファンを増やしている。
2月19日に初の「バーチャルアイドル」プロジェクトを始動させたジャニーズ事務所も、インターネット進出に本腰を入れている。2018年3月には、YouTubeチャンネル「ジャニーズJr.チャンネル」を開設した。
YouTube、世界での合計視聴時間は「10億時間」
Google Japan広報部によると、YouTubeは全世界で毎月19億人以上のログイン済みユーザーが利用し、1日の合計視聴時間は10億時間という。
世界中に視聴者がおり、子どもから大人まで幅広い世代が利用するYouTubeは、テレビや映画、舞台などで活躍していた芸能人にとって、新たなファンとの接点を作ったり、表現の幅を広げたりすることができる空間だ。
今後も芸能人の「YouTuberデビュー」は勢いを増していくかもしれない。